心理カウンセラーの風湖です。



 カウンセリングの現場では、お話を伺う中で思わず泣かれる方も多くいらっしゃいます。
 


 先日もある60代の女性が、10年前に交通事故でご主人を亡くされ、初めは「あまりしんどかったとは思わないのですが…。」と、言われていたのですが、お話を伺っているうちに「考えてみたら、とても寂しかった。もっとたくさん主人と話がしたかった。」と、言いながらワッと泣き崩れました。



 昨日書いたように、「笑い」というものがとても身体に良く、免疫力を高めるということは、あちらこちらで言われています。
 笑った後は免疫力が上がり、ナチュラルキラー細胞の動きも活発になるからです。



 ところが面白いことに、「泣くこと」も免疫力を上げるらしいということが分かって来ました。



 しかも、「笑い」よりも、むしろ「泣く」ことのほうが、免疫力がアップするという点では効果があるようなのです。



 しかし、同じ泣くにしても、悔し涙のようなストレスを掻き立てる涙は、あまり身体に良いとはいえないそうですが、感動して心が共鳴することで涙を流すのは、とても良いことなのだそうです。




 ですから、泣きたくなった時には我慢しないで、思う存分泣きましょう。
 泣くことで、緊張やストレスに関わる副交感神経が刺激され、それによって脳がリラックス状態へと移り変わります。



 さらに、泣くという行為は、感情を安定させ、やる気を出させる効果が期待できます。
 これは、泣くことでセロトニン神経を活性化させる作用があるからです。



 脳が安定するということは、それだけ表情も明るくなりますから、美容にも良いことなのかもしれませんね。



 「そういえば、最近泣いていないなぁ」と言われる方は、映画などを観て泣くということをやってみるのも、もしかしたら身体の不調も変化するかもしれません。



 チャップリンの「街の灯」
        「ライムライト」
 「戦場のピアニスト」
 「ニュー・シネマ・パラダイス」
 「生きる」
 「火垂るの墓」


 などなど…。



 私は、絵本の「ずーっとずっとだいすきだよ」でも号泣します。
 オススメです!



 ただでさえ我慢を強いられ、ストレスを感じやすい世の中です。
 そんな今だからこそ自分自身の気持ちに蓋をしてしまわないよう、頼れる人にSOSを出すことも大切なことです。



 少し時間があったら、目を閉じて、最近いつ泣いたかを思い出して、自分の心の声を聴いてみてくださいね。