心理カウンセラーの風湖です。
「医者には、手術台とメスと薬、この三つが不可欠である。ただ、精神分析医には、メスも手術台も薬も一切いらない。精神分析医に必要なのは言葉である。精神分析医は、言葉の使い方がすべてだ。」
これは、精神分析学の始祖、フロイトの言葉です。
私達は言葉一つによって、目の前にいる、とても上機嫌な人を悲しみの淵に落とすこともできるし、暗い気分の人を一挙に天国に向かわせることもできます。
ですから言葉というものは、ほんの一瞬で人の心を極端に上下させることができるのです。
つまり、私達が発する言葉には、とても強いエネルギーが宿っているということです。
ある男性が、「妻が家の中で否定的な言葉ばかり言うので、うつ病になってしまいました。」と、話してくれました。
「つらい、悲しい、つまらない、嫌だ、疲れた…。』
こういう否定的な言葉を言い続けていると、その言葉を言う人だけでなく、聞いている人の方のエネルギーまでもがダウンしてくるらしいのです。
反対に、「嬉しい、楽しい、幸せ、大好き、ありがとう、ツイてる…。」
という肯定的な言葉を言い続けていると、私達は体中にパワーがみなぎってきますが、それを聞いている人も元気になってくるようなのです。
そしてさらに、私達が発する言葉は、その言葉をもう一度発したくなるような現象を起こします。
言葉の使い方ひとつで、人の人生の幸せな現象を生み出す強力なエネルギーに変わるということです。
ですから、「私は貧乏なんです。」といえば、どんどん貧乏が増して強固になりますし、「私はお金持ち」といえば、お金がどこからかやって来て、お金持ちになるのかもしれません。
「私は水を飲んでも空気を吸っても太るんです。」と、言っていればそのようになるし、「私はいつまでもキレイなんです。」と言っていれば年齢を重ねてもキレイなままでいられるのなら、もうこれからはポジティブな言葉を言うしかありませんよね。
言葉のエネルギーは、自分だけでなく、そばにいる人の人生まで変えてしまうパワーを持っているのであれば、本当に丁寧に使い方を選んで発したいと思います。