心理カウンセラーの風湖です。



 二足歩行をする霊長類は、「ゴリラ」「オランウータン」「マントヒヒ」「チンパンジー」「サル」そして「ヒト」です。



 これらの霊長類の「目」を見てみると、「ヒト」の目だけに白目があります。
 他の霊長類に「白目」が無いのは、「目の動き」を他の天敵に悟られないためなのだそうです。



 ところが、ヒトには天敵がいないので、目の動きを悟られたとしても、敵に襲われる心配がないのですね。



 その他に、感謝の心や、相手を喜ばせたいという本能を持っているのも「ヒト」だけです。



 「ヒト」以外の霊長類に「ありがとうの心」や、「相手が喜んでくれたら嬉しい」という気持ちを持っている動物はありません。



 他の霊長類が、「ありがとう」と言って、仲間に向かって手を合わせて感謝したり、相手に喜んでもらえるような行動をすることはないのです。



 優しい言葉を与えられたのも人だけです。
 素敵な笑顔を与えられたのも人だけです。



 逆に、「不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句」を言うことが出来るのも、人だけです。



 私は、そんな人間ならではの能力の使い方を強制はしませんし、「こうあるべきだ」と、言うつもりはありませんが、そのような人間の能力の使い方次第で、周りの人達に与える影響をいつも考えなければならないのではないかと思います。



 天敵がいないはずの人間なのに、自ら敵を作ってしまう行動をしてしまうのは、とてももったいないことなのではないでしょうか。



 お釈迦様の教えに、
 「良き仲間を得ることは、聖なる道の全てである。
 良き仲間を得るということとは、闇の中で迷った時に、手を引いてくれる友人がいる。
 闇を照らしてくれる灯火になる。それを良き仲間という。」
 というものがあります。



 良き仲間を得ることによって、人は老いる身でありながら老いを恐れずに済みます。
 病むこともある身でありながら病むことも恐れずに済みます。



 必ず死ぬべき身でありながら死の恐れから逃れることができるのです。



 良き仲間を持つことは、幸せに生きることの絶対条件なのですね。



 人は、人との間で生きていくから人間なのです。
 人の幸せとは、そんな特別な能力によって与えられるすべてのものに感謝して、敵を作らずに味方のみの中で生きていくことなのではないかと思うのです。