心理カウンセラーの風湖です。



 子育てについて、自分の子供とどのように向き合っていくのが良いのかわからないという相談を受けることがあります。



 コロナ禍の今、外出することもためらってしまう毎日において、家の中で子供と過ごしながら「親として今なにかしなくてはならない。」と、悩む親も多いのではないでしょうか。



 真面目で優しく、責任感の強い日本人は特に、「正しい子育て」を追求しすぎてしまいます。



 その結果、あるアンケートによると「自分の子供は他の家庭の子供よりも3倍以上弱く、劣って見える」のだそうですから、気をつけたいものですね。




 「強い子」に育てると言うのは、一般的には強い意志を持って、自分の意志を貫いて良い学校を目指すとか、スポーツなどで良い成績を残す、というような子に育てる事だと思われるでしょう。



 しかし、そうやって子供は追い詰められて、やがて自殺や不登校になってしまうのだとしたら、親や教師がそのような考え方でしか子供達に接してあげられなかった結果ということなのではないでしょうか。



 「頑張って成績が上がって、偉いわね。」
 「よく我慢したわね。素晴らしいわ。」
 「努力して1番になったのね。凄い!」



 そのような言い方で自分の子供を褒めてあげる親はとても多いのですが、実は、その言葉は子供に間違ったメッセージを送っていることになるのです。



 それは、
 「I love you because you are No.1」
 というメッセージなのです。




 しかしそうではなく、
 「I love you because you are you」
 つまり、
 「あなたはあなたのままでいい。あなただから好きなのよ。」
 と言ってあげられることなのです。



 なにもしなくてもいい。
 そのままの姿を見て、本当にその子のことを愛しているという接し方のほうが良いと私は思うのです。



 世の中には、自分の思い通りにならないことがほとんどです。
 ですから、思い通りにならなくてもめげない、クヨクヨしないしない子に育てるということが、本当に「強い子」を育てるということになるのではないでしょうか。



 親や教師は、
 「人生が上手くいっている時は先生や、親を思い出さなくていい。
 失敗や挫折をして、壁にぶつかってどうにもならなくなった時だけ、思い出して相談においで。」
 と、言ってあげられたら、子供はとても素直に、すくすくと強い子に成長していくのだと思います。