心理カウンセラーの風湖です。



 誰かに会った時、
 「この人のお話をもっと聞きたい」とか、
 「その人の顔をまた見たい」とか、
 「その人とずっと長い時間一緒にいたい」とか思う人は、何かの縁が必ずある人のようです。



 しかし、そんな大切な縁のある人であっても、その方との人間関係を保つ方法を間違えてしまうと、やはり長続きは出来ません。



 人間関係で大切なことは距離感です。
 たとえば、頼まれてもいないことを自分が独自の判断で何かをしてあげようと思うのは、やめた方が良いと思います。



 いわゆる、「小さな親切、大きなお世話」というヤツですね。
 「そんなに迷惑なら言ってくれたらいいのに。」と思うのは、自分勝手な考え方なのです。



 相手に何かを頼まれたのなら、いつでも誰に対しても人を選ばないでやってあげることはとても大切です。



 ですが、頼まれてもいないのに自分の判断で、
 「この人はきっとこれが必要なんだろう」
 と、あれこれとなんでもしてあげようとする関わり方はしないほうが良いのです。



 なぜなら、人間関係のトラブルの原因はほとんどの場合、「近づきすぎる」ことから始まることが多いからです。



 人間は、半径0.7m以内に別の人間が入ってくると、イライラするというアンケート調査があります。
 ですから、たとえ友人に対しても家族に対しても、近寄り過ぎないことが大事なのです。



 「親友なんだからこれを言ってもいい。」
 「家族なんだからあれをしてもいい。」
 というのは、その相手に対する依存心から来る甘えなのだそうです。



 人間関係は、相手との距離がある程度離れているのに、トラブルになることはほとんどないのだそうです。
 そうしているのに相手に何かを誤解されたとしても、それはそれで仕方がありません。



 やはり人には、踏み込んではいけないエリアがあるようです。
 ですから、頼まれてもいないのに、自分の勝手な概念で踏み込まないほうが良いのです。



 本当に自分に縁がある人ならば、何をしなくても離れて行かないようになっています。
 「いつかはわかってもらえる」と思いながら、生きて行けば良いのではないでしょうか。



 「これからの自分の生き様を見せ続ける」という方法のほうが、人間関係が楽だし、悩みも減っていくと、私は思うのです。