心理カウンセラーの風湖です。
私は、人の悩み事を聞くカウンセリングの仕事もしているのですが、毎年、年末のこの時期には、たくさんの受験生の若者がやってきます。
昨年も、ある受験生がやって来ました。
医学部を目指して、北海道から上京し、一人暮らしをしながら東京の予備校に通っている男性です。
年が明けるとやってくる大学受験に向けて、毎日のように模擬テストを受けるのですが、緊張感のあまりどれもさんさんたる点数を取ってしまい、夜も眠れなくなってしまったと言うのです。
「もうちょっと頑張ればなんとかなるなんていうレベルではなく、自分の勉強不足を後悔し続けているのですが、あと1ヶ月あまりに迫った大学受験に間に合わないため、精神的にきつく、毎日がとても辛くなってしまうのです。」
もちろん、「なんとかなるさ」といような言葉で励ますことはできません。
彼が目指す大学は、やっつけ仕事で受かる大学ではないし、今さらどうにもならないと涙を見せます。
「落ちるのは間違いないのですが、これまで教えてくれた先生や、支えてくれた家族にも申し訳ないし、同級生達はみんな自身があるように見えてきます。」
「もっと勉強すれば良かった。」などと思ったら、ここ数日全く眠れないのだと言うのです。
そんな若者に、私はこうアドバイスしました。
『「ラッキーで合格して、浪人を馬鹿にしながら威張って、はしゃいでばかりいる大学生」と、「何年浪人してでも一生懸命にハードルをのり超えて、受験生の時の悩み苦しみを糧に、真面目に学ぶ大学生」と、どちらが社会に求められる人材になると思いますか?』と。
彼は、数分間じっと考えて、「わかりました。」と、帰って行きました。
そしてなんと信じられないことに、その若者は、年が明けた春には第一志望の大学に無事合格することができたのです。
今現在置かれている状況を認めて、強く強く決心すると、本当に不思議なことが次々に起こることがあります。
その若者の決心は本物であり、それがきちんと未来につながったのですね。
受験生だけではなく、今悩んでいる人は、目の前にある問題に目を背けてばかりいないで、受け入れて決心しましょう。
上手くいかない時は、生き方を変える時なのですから。
もしも、悩みを抱えてしまい、眠れない人は、迷わずカウンセリングを受けてください。
いつでもお待ちしています。