心理カウンセラーの風湖です。



 私は、普段講師として心理学を教えていますが、その中で「インナーチャイルド」という、幼少期の親子関係の歪みが、人生の生き方に影響を及ぼすという学びも教えています。




 とても意味のある学びで、生徒さんの中には、涙を流しながら学んでくださる方もいらっしゃいます。



 先日、自分の子供を殺してしまった若い母親がニュースになっていました。



 子供を殺す母親に共通していることは、殺した母親自身が、その母親から「あんたなんか産まなければよかった。」と、言われ続けていた、というものなのだそうです。



 そう言われ続けて生きてきた子供がやがて大人になり、自分が出産しても、親子関係を構築することができずに、自分の子供に愛情を持てなくなってしまうのですね。



 そして殺してしまった母親は、刑務所に入ってカウンセリングを受けても、ずっと自分の子供に愛情が湧いてこないのだそうです。



 どんなに説得しても「子供を殺して申し訳なかった。」とは言わないそうです。
 担当する弁護士がいくら「自分の子供なのに愛情が持てないのか?」と聞いても、まったく態度は変わりません。



 そこで、その母親の親を連れてきて、
 「あなたには若い頃に酷いことを言ってしまったけれど、本当はあなたのことを凄く愛していたのよ。あなたが可愛かったのよ。」
 と、何回も言ってもらうのだそうです。



 すると、殺してしまった母親はようやく自分の罪の重さに気づき、
 「ああ、私はなんて悪いことをしてしまったのだろう。」
 と、泣き崩れるのだそうです。



 ですから私達は、自分の子供に向かって、
 「あなたを産まなければよかった。」
 という言い方はしないほうがいいと思います。



 私も、2人の子供の母親ですから、子育てが大変なのはじゅうぶんにわかります。
 しかし、どんなに腹を立ててもイライラしても、その言葉だけは絶対に言わないように気をつけてください。



 もしも、過去に言ってしまったと気づかれた母親は、今からでも大丈夫ですから子供に「あなたはあなたのままでいいのよ。」と、言い続けてください。



 
 そうすることで、子供に好かれて、心穏やかに過ごせるようになります。



 私は、そんな優しい母親のあなたに感謝したいと思います。




 「私は、あなたが大好きです。
 あなたの素敵な笑顔が大好きです。
 この世に生まれてくださってありがとう。
 私は、心からそう思いますよ。」