心理カウンセラーの風湖です。
人間の持つコンプレックスは、大まかに分けると「学歴」「容姿」「家柄」だと言われています。
実際に、それらのコンプレックスに悩んでいらっしゃる方も多いでしょう。
しかし私は、コンプレックスが無いことと人間的な魅力があることとは全く関係はないと思います。
ある中学校の先生が、心理学を学んでいただいていて、休憩中にこのようなお話をされました。
「私の担当するクラスの生徒は40人なのですが、高校受験も近いというのに、20人は勉強するけれど、残りの20人はまったく勉強しません。どう指導すれば良いのでしょう。」
その先生は、学歴も良いしなかなかのイケメンです。
育ちも良さそうだし、堂々としていて確かに自分に自信がありそうです。
ただ、感情的にに熱くなりやすいところがあって、時々少しイラッとする表情がよく見られます。
生徒が勉強しないのは、その先生が好きではないからだと私は思います。
なぜ好きではないかというと、多分その先生が、自分の思うようにならないと怒ったり声を荒げたりするからでしょう。
家庭でも、「子供が言うことを聞かない。」と、悩んでいらっしゃる親の共通点は、イライラして感情的に怒ることなのです。
つまり、会社でも家庭でも学校でも、人間関係が上手くいかない人は、自分の見かけだけを気にしていて、人間的な魅力が足りないことに気付いていないのではないかと思うのです。
一言でいうと、その先生に必要なのは「人間力」です。
感情的に怒ることは、相手に心の深さを感じさせませんから、「魅力が無い人」だと思われてしまいます。
先生が魅力的だったら、生徒は勉強が好きか嫌いかは関係なく勉強するでしょう。
魅力的な人に、「学歴、容姿、家柄」は全く関係ないのです。
ですから、コンプレックスを克服することばかりを気にしすぎて自分を隠そうとするよりも、まずは人間的な魅力を身につけることです。
そのためには、まず「思うようにいかないこと」を淡々と受け入れながら、感情的にならずに笑顔で生きていくこと。
それこそが、本当の強さや勇気を持つ、「魅力のある人」なのではないかと思うのです。