心理カウンセラーの風湖です。
幸せの本質はとても簡単です。
それは、何かを手に入れたら幸せになる、ということではなく、世の中には幸せという名の現象はどこにもない。ということです。
たとえば、高価なアクセサリーや、マイホームを購入したとしましょう。
あなたはそれを幸せと認識するかもしれませんが、世の中の全員がそれを幸せだと思うわけではありません。
それらを購入するために、長い年月のローンを組んで、その返済のために働かなくてはならないことのほうが大変だと思えば、それは幸せなことではないのです。
それに気付いた時はショックでした。
私は、子供の頃から人よりもたくさんのお金をもらい、大きな家に住み、いい車に乗って、家族の笑顔に囲まれることこそ幸せの形だと思い込んで来たからです。
誰かよりも先に昇進したり、結婚したり、海外旅行に行ったりすることも、幸せなのかもしれませんし、SNSに自慢話をアップすることに躍起になるのも幸せなのかもしれませんね。
しかしそれは、競い合い、比べ合い、争い合うことにほかなりません。
もちろん、自分がそれが手に入れたことにより、人生にとても満足していると感じているのならそれはとても良いことです。
私もとても羨ましいですし、憧れます。
ですから、心から幸せだという現象が存在するのは、「私」が感じた時だけなのでしょうね。
つまり、さまざまな価値観が取り払われたときにはじめて、本当の幸せは手に入るのではないかと思うのです。
「自分は何のために生きているのだろう。」
と、肩を落としている方や、
「生きているのがとてもつらい。」
と、人生に虚しさを感じている人は、「幸せ」の観点を少しずらしてみてください。
あなたの身体を毎日動かしてくれている、何十億と言われる細胞達は、あなたの心の声を聞いているのです。
「ありがとう」は、他人に言う言葉だけではなく、自分にも言う言葉です。
生きている環境から逃げ出したいと思ったり、自分が辛いと感じる時は、「ありがとう」を繰り返して言ってみましょう。
幸せとは、自分の足で歩けること、目が見えること、人と話をしていて、自分の耳で聞くことができて、その話を理解できることも幸せなのです。
幸せだ、と思えばいくらでもそう思うことができるのです。
そして、幸せだと思うことこそ、生きている意味なのだと私は思います。