心理カウンセラーの風湖です。



 あなたは占いが好きですか?
 どれだけ占いを信じるでしょうか。



 そして、現在その占いの結果で悩まされてはいませんか?



 私が静岡の田舎から東京に出てきたばかりの頃、まだあまり仕事が無くて、ほとんど部屋の中で毎日1人、ただただ本を読んでいる日々が続いていました。



 それはそれで楽しんではいたのですが、ある日さすがに「退屈だなぁ」と思い、秋晴れで気持ちの良さそうな天気の日だったので、電車に乗って出かけたついでに、ある駅の近くのビルの中に「占い館」という看板を見つけました。



 どうせ暇つぶしだと思い、これからの仕事がどうなっていくのかを占ってもらおうと、小さなブースに入ってみると、60代くらいの占い師の女性が私にこう言いました。



 「あなた、東京よりも静岡へ帰ったほうが仕事が順調にいくわよ。東京では不安定で、思ったように仕事がもらえない。今年中に帰ったほうがいいわ。こっちでは成功しない。」



 当時は、なんだか嫌な気持ちになった記憶がありますが、今になって思うと、「そんなこともあったな。」と懐かしく思い出します。



 占いは、「自分の気持ちの方向性が決まらない」時に利用する人が多いので、そんな時にこのような否定的な言葉を言われると、余計にネガティブな気持ちになってしまう時がありますので気をつけてくださいね。




 占いの言葉は、「結果」として受け止めるのではなく、選択のスタート地点での「結局自分はどうしたいか。」を決めるためのツールだとして受け止めると、ありがたいものですので、あまり真剣に受け止めないほうがいいのです。




 本当にいちばん欲しいものや、大事なものは何かがはっきりすると、人はまっすぐ進めるようになるものです。




 実際に「当たる」と言われる占い師さんは、そのあたりのコーチングやカウンセリングの技術が優れている方がとても多いのです。



 しかし、占い師さんとは相性があるので、「友達が当たると言っていたところに行ったのに、全然当たらなかった」という話は非常によくあります。



 これは「コミュニケーションの言葉づかいの相性」がかなり大きいですね。
 そしてさらに、長年やっている先生は、お話する中で「その人が本当にしたいこと」を見抜けていることが多いのです。



 どんなに「自分は客観的に冷静にものを考えられている」という人でも、無意識のうちに思い込みや自分のガードに守られていて、そこを解きほぐすのは非常に難しいことです。




 しかし、人の思い込みの力はとてつもないパワーがあります。
 「私はこうだ」と思うと、本当にそうなることが非常に多いです。
 ですから、自分はラッキーなんだと思えれば、もうラッキーにだいぶ近づいているんです。




 私の場合、その時占い師に「田舎に帰った方がいい」と言われたからこそ、逆に東京でチャレンジすることを強く心に誓った記憶がありますし、そう決めて良かったと思っています。



 だからと言って、占いを全否定するわけではありません。
 私は今でも占いは大好きです。



 ただ、占いを鵜呑みにするのではなく、視点のスタートとして使えるものとしては便利ですし、活用したほうがいいと思っています。



 何かに悩んでなかなか先に進めないとき、
 「私ってひとつのところに固まってない?」
 「何かに必要以上に執着してない?」
 「見えなくなってるものはない? 」
 「他に選択肢はない? 」
 「どうやったらもっと動ける?」
 ということを考えたいときには使えるツールのひとつです。




 そういう風に、今の問題点を見つけるヒントになったり、考えてもいなかった選択肢を与えてくれるもののひとつとして、占いを気軽に活用してみたら良いのではないかと思うのです。