心理カウンセラーの風湖です。



 日本には、「老いては子に従え」という言葉があります。



 この言葉は、歳をとったら出過ぎることなく、子供の意見に従ったほうがいいということを表します。



 しかし、どんな状況でも必ず子供に従わなければならないという意味ではありません。
 「若い人の判断が正しいこともあるので、子供の意見にも耳を傾けてみるべきだ」ということです。


 「老いては子に従え」の「子」とは息子や娘のことであり、若い世代全体を表すわけではありません。

 

 もともとは、儒教や仏教が考える、女性のあり方に関する言葉でしたが、現在は性別は関係なく、年齢のみに焦点を当てたことわざになっているそうです。


 それでは、「老いては」の「老い」とは一体何歳くらいを示すのでしょうか。


 人間を含め、どの哺乳類でも血圧はほぼ一緒なのだそうですが、心拍数は種によってずいぶん異なるのだそう。


 人間の心拍数は、1分間にだいたい60回なのだそうですが、象はもっとゆっくりで20回くらい、マウスの心臓は1分間になんと500回も打つのだそうです。


 これは、寿命と関係があります。


 どんな哺乳類でも、一生の心拍数は一生の心拍数はほぼ一定で15億回くらいなのだそうですから、マウスなんてあっという間に15億回を打ち終わってしまいます。


 そして、人の心臓は、なんと41歳で15億回目を刻むのです。


 日本人の寿命が50歳を超えたのは戦後のことです。


 明治時代は40歳代前半でした。

 

 ですからつまり、「老いては子に従え」の「老い」とは、40歳くらいのことを示しているのですよね。


 そう考えると、世界の中心は20代、30代ということになりますよね。


 そうした若者に対して我々オヤジ世代は、「ゆとり世代はけしからん!」と一喝してかかりまさよね。


 そんな態度で本当に良いのでしょうか。(苦笑)


 むしろ、彼らの方が世界の中心にあって、彼らの行動基準の方が世界のルールに合っているのではないかと思うのです。


 女性も昔は、50歳前後なんていいおばちゃん扱いでしたよね。


 しかし、最近の50歳代の女性は昔の女性よりも明らかに外見が美しくなっていると思います。


 どうせ「老い」の世代なら、思い切り残りの人生を楽しむことに従った方が良いと私は思います。