心理カウンセラーの風湖です。
マザー・テレサの言葉です。
以前、クライアントさんに起業を目指す30代の男性がいらっしゃいました。
彼は、結婚されていて奥様と小さなお子様がいました。
ご相談を受ける中で、次に進もうと思う気持ちがあるのは伝わってくるのですが、なかなか行動が出来ないようでした。
「まずはこれをやってみたらどうですか?」
「小さな事からはじめましょう。」
と、いろいろと勧めてみるのですが、「はい。そうですね。」と返事をするだけで、いつまでたっても全く行動しません。
ある日、彼はポロッとこう呟きました。
「仕事が忙しくなると、家庭がボロボロになるからなぁ…。」
「もしも失敗してお金が無くなったら、家族に苦労させてしまうかもしれない。」
「なるほど。」と、私は気づきました。
彼は「起業の成功=家庭がボロボロ」「起業=お金が無くなる。」だと思っていて、それがブレーキになっていたのです。
人が目標を立てるとき、達成することのメリットよりもまず先に、無意識にデメリットのイメージが浮かんで来ることがあるのです。
そんな時は「人は本質的にはお金を求めているのではなく、社会的貢献をしたいと求めているのだ」という風に考えてみてください。
実際、「安心」は、お金で買えませんから、お金以外で安心感を得る方がよっぽど効果的で簡単です。
たとえば、普段から人間関係を築いておけば、何かあった時に助けてくれるでしょう。
また、生きていくためにはお金は必要ですが、かといってお金が無ければすぐに死んでしまうわけではありません。
たとえ銀行の預金残高がゼロになったとしても、それはコンピュータの記録上の話であって、なにか世界が変わるわけではありませんよね。
その前に、なんらかの対処法はありますし、不安は多くの場合、実現しないのだという科学的研究もあります。
次の日になれば、いつものように日が昇るし、小鳥がさえずっているはずです。
ゆったりした時間を過ごすためにも、家族の団欒にも、充実感にも、そんなにお金はかかりません。
「神が私に望んでいらっしゃるのは、事業を成功させることではないのです。神と相対して生きているとき、大切なのは結果ではなく、忠実さなのです」
せっかく目標を立てるのですから、本当に欲しいものを得るための計画をぜひ立ててください。
そして、多くの方を幸せにする計画を立ててください。
それが、あなたの幸せへの近道です。