心理カウンセラーの風湖です。
「もしも、旦那があんな人でなかったら、私はこんな人生ではなかったのに。」
「もしも、私の身体が丈夫なら、もっと仕事を頑張れたのに。」
そのように「もしもAだったらBしたのに。」と、悩む人は多いものです。
そのように言われる方に、私はこう質問します。
「では、あなたの夫が変わってくれたら、あなたはどう感じますか。」
「では、もしもあなたの身体を私がすぐに治したとしたら、何をしますか。」
すると、みなさん、こう答えます。
「いくら先生でも、こんな不幸な私を救い出すのは無理ですよ。だってね…。」
そして、次から次へと不幸である理由が口から飛び出してくるのです。
人は、今の自分のままでは人生が上手くいかないのが分かっていても、自分を変えるのが怖くて、その豊かな創造力で不安な理由を作り出してしまうのです。
特に日本人は、世界的に見ても失敗を怖がり、将来を不安に思う人が多い民族なのです。
それは、セロトミンという、幸せホルモンと呼ばれる脳内伝達物質の分泌がもともと少ない民族だからだそうです。
アドラー心理学では、そのように不安を恐れる人の本音として、
「人生で失敗したくない。だから言い訳として酷い旦那や、病気を創り出し、利用している」と言っています。
さらに、悲観的な人は、普通の人よりも危険を探し出すセンサーの感度が高いのです。
「これくらいは問題ないのでは?」というレベルの事柄に対しても、鋭くそれを嗅ぎつけ、危険を見つけ出します。
そして、見つけ出した危険をそのままにしません。身内や周囲の人々に対して、「私は不安に襲われている。」と、愚痴、悪口、誹謗中傷などのサイレンを鳴らすのですね。
すると、周囲の人達は、優しくあなたを励まし、守ってくれますから、それを繰り返すのです。
人は、完璧ではありません。
今のあなたに起こっている出来事は、今のあなたにちょうど良いことばかりが起こっているのです。
もしも、あなたがそのことに納得が出来ないのなら、勇気を出して、いろんなことにチャレンジしてみてください。
「お金がないから。」
「時間がないから。」
「才能がないから。」
「経験がないから。」
「学歴がないから。」
「美人ではないから。」
などと口走った時は、少し注意しましょうね。
阪急東宝グループの創始者である小林一三はこう言っています。
「金がないから出来ない、という人は、金があっても出来ない人である。」
私も、この言葉は、よくみなさんに伝えているのです。