心理カウンセラーの風湖です。



 「人見知りです。人が苦手です。こんな自分が社会的に上手く適応出来るのかどうかわかりません。」



 現代の、特に若い世代の人達は、ネットゲームやSNSでは楽しくコミュニケーションが出来るのに、実際の人間関係は苦手だと考えていらっしゃる方も多いですね。



 会社や恋愛、友人関係などのコミュニケーションが苦手で、人との友好的な関係を構築するまでに時間がかかったり、初対面の人とは緊張してしまい、会話が上手く出来ないと言われる方は、もしかしたらご自分の家族との関係が円滑ではないのかもしれません。



 私は、カウンセリングをする上で、クライアントさんのライフスタイルに際して、家族布置分析と幼少期の記憶である、早期回想分析を最も重視します。



 家族布置分析では、幼少期に一緒に暮らした家族の年齢、職業、性格、身体的および頭脳的な優越性、社会的地位や職業などを明らかにしていきます。



 また、それぞれの間での仲の良さ、悪さを記録し、そうして両親やきようだいなどがどのように本人に接していたかを推測し、それにより形成されたであろう、本人のライフスタイル(自己概念、世界観、自己理想)を推測していきます。



 そして、早期回想分析も、大切です。
 クライアントさんが記憶している最も古い記憶、もしくは最もビビットな記憶を3個から6個話してもらい、それを分析するのです。



 たとえそれが、曖昧でも極端な話でも、作り話でも問題ありません。



 性格は、人生の脚本であり、価値観という地図なのです。
 人は、幼少期10歳くらいまでに完成させたこの脚本と地図を使って、生涯に渡って同じ思考、感情、行動のパターンを取り続けるのです。



 カウンセラーが、クライアントさんの精神的、身体的な苦しみを取り除くためには、まずは現在のライフスタイルを明確にして、それが歪んだものならば、正しいライフスタイルへと書き換えるナビゲーターとならなければなりません。



 そして恋愛や結婚についてのご相談も同じように、育った来た環境や周囲との関係を明らかにしていきます。



 家族関係はそのまま社会関係の縮図である場合が多いのですね。



 例えば、父親との関係が良くない場合、父親世代の男性が苦手だったりします。
 そして母親との関係が悪いと、母親世代の女性との関係を構築する事が難しい場合が多いのです。



 そして、姉妹と仲が悪いと、同世代の女性が苦手ですし、兄弟と仲が悪いと、同世代の男性が苦手であったりするのです。



 また、恋愛関係を構築したいと考える場合、父親がいない女性は、男性は宇宙人のような存在だと感じるので、どう向き合えば良いのか分からないと言われる方もいらっしゃるようです。
 逆に、母親がいない男性は、女性とは緊張してしまい、なかなか上手く話が出来ないようです。



 もしも、思い当たるなぁと思われる方は、家族との新しい関係を構築していくことも必要かもしれません。



 自分の生きてきた道は、どんな人でもとても素晴らしいものです。
 あなたが優しく家族を許すことが出来たら、幸せはもうすぐそこにありますよね。
 ぜひ、穏やかな人間関係を構築して行って、人との繋がりを大切にして欲しいと思っています。