心理カウンセラーの風湖です。



 「私はとても運が悪くて、幸せではありません。これからも、良くない事ばかり起きるのではないかと思うと、人生が辛く、苦しいのです。」



 人は、なにか思い通りにならないことが起きた時、「運が悪い」という言葉をよく使いますよね。



 「男運が悪い」
 「人間関係の運が悪い」
 「仕事運が悪い」
 「結婚運が悪い」
 「家族の運が悪い」



 それでは、なんとなく身近に思える「運」とは、一体どのようなものなのでしょうか?



 まずは、「運命」という言葉について考えたいと思います。
 「運命」というと、あたかも自分ではどうしようもないもののように思われますよね。



 しかし、変えられないものは「宿命」です。
 「宿命」とは、両親であったり、人種であったり、性別であったりという、生まれる前から決まっているものです。



 そして「運命」は、「運ぶ」「動かす」もの。
 つまり、「運命」は、自分で「動かす」事が出来るものなのですね。
 そして、何かが起こった時に、「それが良い事なのか、悪い事なのか」を決めることも自分で出来るのです。



 ですから、あなたが「運が悪い」と思っている今の状態は、「これまで自分で動かして来た結果」そして、「自分が運が悪いと感じて来た結果。」なのです。



 「男運が悪い」と、言う人は、「自分には愛せないかもしれない相手を自分が選んだ」のです。
 「仕事運が悪い」と言う人は、「楽しめない仕事だと思うことを自分が選んだ」のですね。



 ですから、
 「私は、親が厳しかったから、好きな相手を結婚相手に選べなかった。」
 とか、
 「家が代々続く資産家で、私が家を継がなくてはならなかった。」
 と言う人は、宿命である家や両親の「価値観を受け継ぐ」ということを「自分で選んだ」ということになるのです。



 さらに、「好きな相手を選べなかった。」とか、「家を継がなければならなかった。」という言葉で諦め、それを「悪い結果」だと自分で決めて、「運が悪い」と思い込んでしまったということなのですね。



 人間には、言葉がありますし、理由を考える脳も持っています。
 そして、自分が楽しいと思うように考え方を変える事も出来るのです。



 何日も前からウキウキしていた彼とのデートをドタキャンされてガッカリし、「今日は最悪」だと自分で決めていませんか?
 自分は「雨女」だから、大事なイベントがある時は必ず天気が悪くなると思っていませんか?



 
 デートの予定が無くなったのならば、それまで行きたいと思っていたエステの体験の予約をすれば、肌が綺麗になりますよね。




 雨が降るのを不安に思っているのならば、もしも晴れた時には、ものすごくラッキーだと思う事が出来ますよね。




 私は以前、予約していたマッサージに行った時、お店の手違いで予約を入れてくれておらず、「先客がいるので、日を変えてください。」と言われたことがありました。




 その時に、
 「なんなの?せっかく来たのに。何日も前から予約していたのに。今日は最悪だ。」
 とは思わず、
 「まぁ、今日はやめておいた方が良いということかな。」
 と考えて家に帰る途中に、なんと道端で100円玉を見つけたことがあります。



 なんとなくその出来事が、とても幸せな事だと思い、キャンセルされたマッサージ店にまで感謝をしたい気分になりました。



 これまでの人生を作ったのは自分です。
 そして、これからの人生を作っていくのも自分なのです。



 そう考えると、人生はなんて素晴らしいものなのでしょうか、と思えて来ますよね。



 人には出来ないことはないのです。
 人はどんなことでも出来るし、どんな人生に変えて行くかを決めることも出来るのです。



 そんな運命を生きる私達の周りに感謝、そして何事もなく過ぎる毎日に感謝ですね。