心理カウンセラーの風湖です。



 恋愛関係は、幸せでとても楽しいものなのですが、同時に相手の少しの態度や言動に違和感を感じると、気持ちを疑ってしまったり、思い通りに何かをしてくれないと文句を言ってしまったりと、なんだか面倒だと思うこともありますよね。



 最近の若い世代の人達には、そんな恋愛関係を築いていく事にさえ煩わしさを感じて、避ける人も多いと聞きます。



 では何故、私達はパートナーシップを構築するために、余計なかけ引きや衝突を繰り返してしまうのでしょうか?



 私達には、それぞれの価値観があります。
 ビリーフと言って、何を信じて生きていくかを自分で決めて、その信念によってものごとを選択し、行動するのです。



 つまり、「自分のやり方」です。



 さらに、「男性のやり方」「女性のやり方」があります。
 すると、男女間では、「どちらのやり方が正しいか」という衝突があります。



 もしも女性が、大好きな彼のやり方に全て従ったとすると、彼にとっては自分のやり方に添って生きていくだけですからとても楽です。
 しかし、女性にとっては非常識だと思う事もたくさんあります。
 でも、我慢するのです。



 すると、女性は屈辱感を味わいますよね。
 何故なら対等な関係ではないからです。
 愛されている事も感じて幸せなのですが、反面、心の痛みもたくさん味わいます。



 彼の奴隷になっているのだと思います。
 ですから、ある日突然喧嘩になってしまいます。



 この場合、お互いが50%ずつのやり方を分け合うのが良いと思いますよね?
 しかし、それでも良くないのです。



 何故なら、「自分のやり方」は、自分一人で生きて来た時のやり方だからです。
 ですから、やはり男女間でも大切なのは、パートナーシップを上手に構築していくには「2人の新しいやり方」を確立することなのです。



 しかし、やはり私達は、今までのやり方に執着してしまいます。
 何故なら私達人間というのは、「習慣の生き物」だからです。
 ですから、習慣を手放すというのは不安で怖くて、辛いのです。
 そう簡単に価値観や信念を手放す事は出来ないのです。



 では、どうしたらもっと幸せなパートナーシップが構築出来るのでしょうか?



 

 関西には、かつて「モテ塾」なるものが存在していたと聞いた事があります。




 それは、女性と付き合ったことがない男性が、彼女が欲しくて通った塾なのだそうですが、そこには大きな課題があったのだそうです。




 その課題とは、「1時間以内に、女の子に声をかけて誘い、喫茶店でコーヒーを奢ること。」なのだそうですが、これがまた大変なのです。




 女の子に声をかけるだけでも大変なのに、どうやって誘ったら良いものなのか?

 塾の生徒である男性は、いろんな作戦を考えて、実行しなくてはなりません。




 そこでまず男性は、普段からあまり声をかけられる経験の無さそうな女性を探します。

 つまり、モテなさそうな、彼氏がいそうにない女性です。




 「普段、あまり男性から声をかけられる経験が無ければ、きっと喜んで誘いに乗ってくれるだろう。」と、考えるのですね。

 これは、男性が考える「考え方」「やり方」なのです。




 しかし、ことごとく断られてしまいます。

 しかも、挙げ句の果てに、罵声を上げて怒鳴られてしまうのです。

 女性には、男性の信念が通用しないのです。




 そこで、モテ塾の先生に相談します。

 すると、先生はこうアドバイスをしてくれます。

 「とても美人で、高嶺の花のような女性に声をかけてみて下さい。」と。




 生徒達は、半信半疑です。

 しかし、ダメでもともとと作戦を変更して、とても綺麗で美人な女性に声をかけることにチャレンジしてみます。




 「あの、あの、すみません。ほんの10分で良いのです。迷惑だったらごめんなさい。あの、あの、僕と、コーヒーを飲んでくださいませんか?当然僕が奢ります。たった10分だけで良いですから…。」




 するとその美人の女性は、笑顔で「では、少しの時間で良ければいいですよ。ちょうど時間が空きましたから。」と、了解してくれたのです。




 何故、そんな結果になったのでしょうか。




 それは、男性の「必死さ」が女性の心を打ち、「自分を大切に扱ってくれている。」という男性の態度に、好感が持てたからなのですね。




 「モテなさそう」な女性に対しては、きっと「誘ってあげている。」という態度になっていたのでしょう。




 人は、誰でも相手に「愛してもらいたい。」と思っているのです。

 「こうして欲しい。」と、言えない部分を、自分に対しての言動や気遣いに求めるのですね。




 私達は、本当の気持ちがなかなか言えません。「愛して欲しい。」と。




 それは、2人の新しい関係を構築するための土台になる感情なのですね。




 相手を大切に思うからこそ、ずっと一緒にいたいからこそ、自分のやり方に執着してしまいますが、相手のために自分の過去の考え方まで変えられると思うことが出来れば、それはまた2人にとって、新しい関係のスタートになるのではないかと思うのです。




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