心理カウンセラーの風湖です。



 学生時代、絶叫マシンに乗る事が大好きな友人が家族旅行に行った際に、オプションツアーでバンジージャンプを体験した時の話をしてくれました。



 その友人は、下から見たら楽勝だと思ったのですが、いざ、台にのぼると物凄い恐怖で体が震えてしまったのだそうです。

 地上を見下ろすと足がガクガクして来たらしく、飛び降りるまでになんと30分もかかってしまったと、恥ずかしそうに話してくれました。



 理屈では「安全」だと分かっているんですよね。命綱も付いているし、下にはマットも敷いてあります。
 でも、数十メートル上から見ると、恐怖で動けなくなるわけです。



 「飛べば良いんだよ。大丈夫。」
 と、言われても、本人は恐怖を感じているので、どうしようもありません。




 同じ様に、絶叫マシンが怖いと感じる人もいれば、飛行機が恐ろしくて乗れないという人もいます。



 人は、いきなり勇者にはなれません。
 おとぎ話や、映画の主人公のヒーローのように、ある日突然いきなり才能を発揮させたという話は、あまり聞いた事はありません。
 


 成功者と呼ばれる人も、誰もがはじめは弱く、臆病な心の持ち主だったのかもしれませんが、はじめの一歩を踏み出したからこそ、勇気が備わって行ったのですよね。




 例えば、恋愛においても、若い男性でイケメンな完成された「白馬に乗った王子様」が、自分を探しに来る事を望んでも、現実にはあまり起きない事だと分かっていますよね。



 何もしていないのに、いきなり成功したお金持ちの男性があなたの前に現れて、あなたを求めたとしても、なんだか騙されているようで怖いし、あまり嬉しくないのかもしれません。



 現実は、あなたのそばにいる普通の男性が実は運命の人で、その男性が素敵な人になるためには、あなたの見方を変えて、その男性と生きていくプロセスの工夫も必要だったりします。



 子育てに悩む親も、自分の子供がいきなり成功者になる事を望むよりも、やはりそこはその子なりの成長をじっくりと見守る事が必要なのではないでしょうか。



 そしてそこには、その人なりの「楽しみ」「喜び」が存在しなければ、夢はかないません。



 将来の夢や、目標なども、それを叶えるためには、いきなり大きな成功をイメージしても、自信も無いし、そもそも何から始めたらいいのかわかりませんよね。



 例えば起業するとか、新しい仕事にチャレンジすることが楽しくてワクワクする人もいれば、考えただけで恐怖で動けない人もいます。



 ですから、何かを始める時に恐怖を感じる人は、それはそれでいいのです。
 大きなリスクを取る必要はありません。



 あなたに合った「安心感のある」やり方を探せば良いのです。
 勇気や自信を他人と比べても仕方がないですよね。



 ちょっとだけマインドを変えて、ちょっとだけ商品を完成させて、ちょっとだけ人脈を築きながら、ちょっとずつ夢が形になって行くのだと思います。



 
 慌てずに自分のペースで行きましょう。
 時間がかかっているように見えて、心の成長のプロセスにおいては、それが最短距離なのですから。




 自分を人生という映画の主人公なのだとイメージして、成功への脚本を、あなたなりに素敵なストーリーにしていけば良いのです。



 どんなジャンルの映画でも、そのサクセスストーリーにはきっと失敗もあれば、敵やライバルもいるし、信頼していた人の裏切りもあれば、誰かの反対もあるだろし、強力なメンターも登場するはずです。



 そうやって人は成長していくし、怖がらずに一歩踏み出せば、いつの間にか素敵なヒーローになって行くのです。



 あなたはどんなキャラクターでしょうか。
 ワクワクドキドキしますね。


 じっくりゆっくり行きましょうね。