心理カウンセラーの風湖です。



 「付き合っている相手が、何を考えているのか分からずに、いつも自分だけが感情的になってケンカになってしまいます。」



 男性は、あまり自分の感情を頻繁に出す人はいませんよね。見た目はいつも冷静です。
 しかし女性は、すぐにスネたり、泣いたり、怒ったり、感情を相手にぶつけてしまいます。



 自閉スペクトラム障害研究で知られるサイモン・バロン=コーエンは、その著書で、
 「男はシステム化思考で、女は共感思考だ」
と、述べています。



 例えば夫婦の会話で、妻が会社などで困った事が起き、帰宅した夫に相談すると、夫はキチンと話を聞いてくれない、なんて言う話はよく聞きます。
 そうかと思うと、夫は冷静に「解決策」を語り始めますよね。



 これは、システム的な解決を提案したがる男性らしい思考です。



 しかし、そんな夫の態度に対して妻は、ムカっとして、「解決策」ではなくまずは自分がどれだけ大変な思いだったのかを「共感」して欲しい!となります。



 こうした男女の考え方の差について解明するために、脳の接続を調べる研究も様々行われているようですね。


 
 8歳から22歳の949人(男428人、女521人)の、脳の活動を調べた実験によると、男性と女性では、「神経の接続の仕方」に違いが見られる事が分かったそうです。



 しかし、男女の違いは13歳以下ではほとんど見られず、14歳から17歳以上のグループで明確な違いが見られたのだそうです。




 つまり、男女の考え方の違いは、思春期を過ぎてから現れ始めるものだと考えられますね。



 また、イメージの生成や、操作に関わる空間認知力は男性の方が優れていて、言葉の流暢性は女性の方が優れているのです。



 言葉を覚えるのも、男の子よりも女の子の方が早いですよね。



 ですから、例えば恋愛関係で相手が「何を考えているのか分からない。」というストレスは、実は遺伝子レベルの問題ですから、いつまでたっても分かり合えないのは当然だと言えますね。



 男の子がフィギュアを並べて、「僕の方が強いぞー!」と、比べたがるのに対して、女の子は、「私も花柄の服が好き。靴下もステキ。」と、共感を求めたがるという行動にも現れています。



 つまり、男性の方が自分を客観視する能力は低いのですね。
 「あの娘は俺の事が好きに違いない。」という思い込みは、男性の方が強いのかもしれません。



 女性は、「化粧」という行為をしますから、「他人から見た私はどう見えるのか」あるいは「他人からどう見られたいのか」を日常的に意識しています。



 それでも男性は、女性のポジティブな感情表現は大歓迎なのだそうですよ。
 大きな声で笑ったり、大袈裟なリアクションで喜んだり、ビックリしたり。



 普段から冷静な男性を笑わせてあげるためには、あなたのポジティブな感情表現を自然に見せてあげる事も大切なのかもしれませんね。



 あなたに向ける「笑顔」こそ、感情表現が苦手な男性ならではの「好き」のサインなのですから。



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