心理カウンセラーの風湖です。



 「大好きな人に、自分をもっと好きになってもらうには、どうすれば良いのでしょうか。」



 人は、人間関係を構築するために、いつも誰かに好かれたいと願って生きています。
 それが恋愛相手ならばなおさら、その願いはとても切実ですよね。



 その願いを叶えるヒントは「会えば会うほど好きになる」なのです。



 これは、心理学でよく知られる「単純接触効果」によるものです。
 これは、その相手とたくさん接した方が好きになる、という人の心理なのです。




 そして人は、好きな人を見ると、脳の中のドーパミンに強く関与する報酬系が活性化します。



 一方、相手を疑う事に関わる扁桃体の活動が低下するのです。



 そして、好みの人に会うと、目線が釘付けになり、瞳孔が開いたりします。
 このように、「好きだから見る」行動は、誰にでもわかりやすい行動と言えます。



 そして逆に、そんなに好きでは無かったとしても、長い時間相手を見ているうちに、いつの間にかその人への好感度が上がって来る事があります。



  例えばテレビなどで頻繁に見るタレントほど好感度調査で上位にランキングされる、あるいは嫌いランキング上位の人が同時に好きランキング上位に入るということからも良くわかります。



 では、「好きだから見る」と「見るから好きになる」には、どんな関係があるのでしょう。







 ある実験で、人に2枚の異性の写真を表示時間の長さを変えて見てもらい、好きだと思う方の写真を選んでもらいました。



 その結果、長い時間見てもらった方の異性の写真を選んだそうです。



 人は、無意識の行動に対しても意味付けしたがる傾向がありますので、「長い時間見ていたという事は、きっと好きだからだ。」と思い込み、好きになったのではないかというのです。




 「でも、相手はとても忙しい人だし、会いたくてもなかなか会えないのです。」



 そう言われる方も多いと思います。
 でも、大丈夫です!



 なぜなら、この効果は、頭の中でイメージしただけでも同じような傾向があるからなのです。



 例えば、かつて「会えない時間が愛を育てるのさ。目をつぶれば君がいる。」などという歌詞の歌がありましたが、(古いですね。)会えない時間に思い出す時の方が、相手への想いが膨らんで、なお好きになるらしいのです。



 好きな相手に会う時、それは言ってみれば単なる「行動」や、「確認」ですよね。



 しかしその日に別れてから、次に会うまでの時間にその相手の笑顔や言葉を思い出すと、その印象が良かったのならば、その楽しかった度合いだけ、時間の経過によって、何倍も好感度が増して行くのだそうです。



 ですから、たとえお互いに忙しくて、しばらくの間会えなかったとしても、たまに会った時の2人の過ごし方次第で、どんどん好きが増えていくのですね。



 つまり、相手と会っている時に、後でたくさん思い出したくなる行動をすれば、「こんなに思い出すということは、きっと大好きだからだ。」と、相手に意味付けしてもらえて、だんだん好きになってもらえるはずなのですね。



 ですから、自分を好きになってもらいたい相手には、その大好きな気持ちをケチらず、会った時には思い切り愛を与えてあげましょうね。



 そうすれば、次に会う時には、何倍も深く愛してもらえるはずですから。