心理カウンセラーの風湖です。
スケジュール帳を空けておけば、少し距離を置いて物事を見られるようになるので、人間関係も支配しようという気持ちがなくなり、軽やかになっていくはずです。
「今年の夏休みは、なにも予定が無くてとても寂しくて、落ち込みます。」
「スケジュール帳が予定でいっぱいになっていないと不安で仕方がないし、きっと忙しい方が幸せに近づくに違いない。」
そう思って、手帳が真っ黒になるくらい予定を入れていませんか?
はっきり言いますと、幸せになるためには「予定がいっぱいの手帳」はいらないのではないかと思います。
予定がいっぱいになると、執着心が強くなり、1人の時間をゆっくり過ごす余裕が無くなりますよね。
そうすると、 気分も身体も重くなり、だんだんと自分の事を考える事が億劫になっていきます。 ですから「これは本当に私に必要な用事?」と問いかける習慣をつけてみて下さい。すると、これまで高まっていた執着心が薄れていく、という精神的な効果まであります。
人への支配欲や嫉妬心も執着から生まれるものなのです。
その気持ちは、断捨離をする時と似ていますよね。ごちゃごちゃしていて人も気軽に呼べない汚部屋では、恋愛のチャンスも逃してしまいますよね。
ある豪華客船の話があります。
その船では、新入りの水平さんが20名で訓練をします。号令がかかると、毎日デッキを300個並べるそうです。
倉庫から出してキレイに拭いて並べていきます。あれこれ試行錯誤しながら、どうやったら1番効率が良いか考えます。
ストップウォッチを持って毎日時間を計って並べ方を研究しています。
しかし気がつくと、すでに目の前には氷山が迫っていました。
豪華客船の名前はタイタニック。本来ならば全員で危機回避をしなければならないのに、目の前のデッキチェア並べに集中するあまり、氷山の接近に気づかなかったのです。
予定で真っ黒なスケジュール帳に毎日翻弄されている人は、このデッキチェア並べに追われるす水平さんと同じなのではないでしょうか。
忙しいという字は、「心を亡くす」と書きます。
目の前の事に追われているだけで、自分の人生がどちらに向かっているのかという大きな視点が失われてしまいがちだと思います。
時には、自分の人生の方向が幸せに向いているのかチェックする余裕も必要なのではないかと思います。
スケジュール帳がいっぱいだと、突然やって来るチャンスや、誘いに乗る事も出来ません。
コロナの影響で何処にも行けない、なにも出来ないと嘆くだけではなく、その空いた手帳には、幸せが入って来るスペースとして余白を入れておくと、違う形の人生設計が出来るのではないかと思うのです。