心理カウンセラーの風湖です。


 感情は伝染すると、良く言われます。


 困っている人がそばにいると、それを見ている人まで困っているように見えますし、恋人や家族や会社の人が機嫌が悪そうだと、こちらの機嫌まで悪くなってしまいますよね。


 私は常に、自分の周りの人達に「笑っていただきたい」と思って仕事や生活をしています。


 人は悩んでいるから笑えないのではないのです。
 笑おうとしていないだけなのです。
 「笑い」は落ち込んでいるあなたを必ず助けてくれるのですよ。


 私たちは何かに悩み始めると、そのことだけに心をとらわれて、本来見るべきものが見えなくなったり、感じ取れるものが感じられなくなったりします。


 ですから人は悩み始めると、笑いが日常の生活から消えてしまうのです。
 つまり、私たちは悩み始めると笑わなくなる……。
 そんなの当たり前じゃないか。そう思うかもしれません。
 でも、厳密にいうと、「悩むこと」と、「笑えなくなること」は、全然関係がないのです。



 いつも笑顔が絶えない人っていますよね。
 そういう人は、笑えることがまわりで起きるから笑っているわけではありません。
 笑えるような生き方をしているから、笑えるのです。
 心が明るくなること、温かくなることをいつも考えているから、人は笑えるわけです。


 実際、笑いには様々な効用があると言われています。


 ・笑うと、心身ともに健康になります。
 
 ・笑うと、脳が活性化して、ポジティブな思考になります。

 ・笑うと、アイディアが浮かびやすくなります。
 
 ・笑いが多いと、性格も明るくなって、悩みにくくなります。
 
 ・笑いが多いと、人生が楽しくなります。
 
 ・笑いが多いと、自分が幸せだと思えるようになります。




 笑いを多くするためには、まずは笑えることや面白いことを、いつも考えるようにすればいいのです。
 そのためのコツは「自分とまわりの人が笑える(楽しくなる)ことって、一体何だろう……?」というふうに、常に考えてみることです。


 私達は、1度に2つの事を考える事が出来ません。
 ですから、悩みながら笑う事を考える事は出来ません。


 遊び心を持って人生を歩んでください。
 まず、楽しいこと面白そうなことを考えるところから始めましょう。
 それは「智恵を持って生きる」ことにほかなりません。



 しかし、そうは言っても、あなたの周りに嫌味を言う人や機嫌の悪い人がいると、どうしても笑ってばかりはいられませんよね。


 そういう人がいたら、正面切って接するのではなく、受け流してしまうのが得策です。


 
 私が考える、機嫌が悪そうな人に対する反応の仕方は、以下の4パターンです。


 ① ニッコリ笑う。
 ② 「そうですね。」と、返す。
 ③ 心の中で、相手のセリフを面白く変換する。
 ④ ひたすら逃げる。


 要は、相手と同じ土俵に上がらずに、冷静に相手を分析する気持ちでいた方が、気持ちが落ち着き、後で気持ちが良い場合もあるのです。


 相手の機嫌を治してあげようとする優しい人が、わりと人間関係で悩んだりするものなのです。


 例えば学生の頃、あなたは同じクラスの全員に好かれて、全員と仲良くなったなんて事は無かったですよね?


 そして、人が一度に仲良く付き合える人数は、多くてもピザ1枚を分け合える人数だと言われています。


 (と言う事は、せいぜい8人くらいというところでしょうか。)


 「笑う角には福来る」という諺どおり、笑っていれば幸せはやって来ます。


 ですから、相手の感情に引っ張られてしまい、その日1日を台無しにするのではなく、あなたがその人を笑わせてあげられる人になってほしいな、と思います。