心理カウンセラーの風湖です。


 私の心理学講座では、「自分の短所を長所に変える」というワークをします。


 「リフレーミング」というのですが、「自分の枠組みを付け替える」作業を意識して行うことで、あえて自分を変わろうとしなくても、今まで気付かなかった新しい自分に気づく事が出来るのです。


 私達のこれまでの人生は、家族や友人、通った学校の環境や生まれ育った地域の文化など、多くの事柄に影響されて来ました。


 しかし、それらは「宿命」であり、自分では変える事が出来ない事実です。
 未成年である19年間、私達はこの「宿命」の中をなんとなく生きて来ました。


 しかし人は、20歳を過ぎたら自分の「運命」を自分で作っていかなくてはなりません。
 成人になると、自分という人物の責任は、自分で負わなくてはならなくなるからです。


 「運命」の「運」と言う字は、「運ぶ」「動かす」という意味です。


 つまり、「宿命」は、自分以外の誰かからの影響でしたが、「運命」は、自分で「動かす」事の出来るものなのです。
 

 ですから、今のあなたなら自分の性格でさえも自分で変える事が出来るのですね。
 
 そのための「リフレーミング」なのです。





 
 「先生、私は欠点だらけです。ですから、自分1人では、どんな風にしても人生が上手くいくような気がしません。」


 ある生徒さんは、自分の無価値感に苛まれていらっしゃいました。


 運が良くて、見た目も良く、明るい人でも実は、「私はなんてダメなのかしら…。」と、強い劣等感に悩まされている、このような事は、非常によくあります。


 何故なら、人は無意識のうちに「あの人みたいになりたい。こんな人生を歩みたい。」という目標を持っているからです。


 私は生徒さん全員に、「出来ない事はありません。人はどんな事でも出来るのですよ。」と、お伝えしています。


 人は何故か、過去誰かから言われた通りに自分に枠組みを作ってしまい、その枠にラベルを貼り付け、「自分はこういう人間」だと勝手に決めつけてしまいます。


 そうした考え方の方が、自分という人間の存在価値や、使命を果たす為のプロセスをあれこれと考えなくても良いので、楽だと思ってしまうからです。


 そのような方は「自分に足りないものは、誰かが補ってくれる」「他の誰かが自分を幸せにしてくれる」という考えに陥ってしまい、誰かに依存します。


 例えば、「自分には学歴が足りない」と思えば、パートナーや子供などにそれを求めてしまいますし、「自分は貧乏だ」と思えば、なによりもまず「お金持ち」でなければ結婚しないという決定をしてしまいます。


 そして、「自分は意地悪だ」と思えば、とても優しくて誠実なパートナーを探すのです。


 しかし、幸運なことに、もしもそのような誰かが現れて、自分を愛してくれたとしても、その人は何故か幸せを感じないのです。


 何故ならそれは、自分では無いからです。
 自分に無いものを相手に求めていたくせに、無意識に相手に嫉妬し、自分への無価値感を一層高めてしまうのですね。
 ダメな自分を相手に投影してしまうのです。


 ですから、そんなあなたを愛してくれる相手にも素直になれずに、自分から壁を作ってしまい、自分を慕ってくださる人達をも勝手に敵にしてしまいますから、恋愛関係も人間関係も上手くいかないという結果になるのです。


 それは「私の事かもしれない。」と、思ったあなた。


 まさに今が、自分を見つめ直すチャンスなのかもしれませんね。


 「自分を変えたい」「もっと自分の価値を知りたい」と思うのであれば、「リフレーミング」をしてください。


 私はいつも、あなただからこそ出来る何かに気付いて欲しいと願っています。