心理カウンセラーの風湖です。


 まだ長男が5歳くらいの頃、私が下の娘を出産したばかりで仕事をしていない時期があり、少しだけ家計が大変な時がありました。


 その頃に長男が、クリスマスにウルトラマンの人形が欲しいと言ってきて、かなりイライラして怒ってしまった事を思い出すと、今でも心が痛くなります。


 そんな小さな事で、何故怒ってしまったのか。


 子供へのクリスマスプレゼントの予算くらい、なんとかならなかったのか、そう思うと今でも本当に反省してしまいます。


 結局、長男にはウルトラマンの人形は買ってあげられず、オモチャ屋さんの店先で200円のくじ引きをさせただけで、クリスマスを終わらせてしまったのですが、その時の長男のガッカリした顔が今でも忘れられません。



 その頃はちょうど長男も赤ちゃん返りが激しく、毎日イタズラや反抗的な態度が続いていたので、それも私のイライラに拍車をかけたのかもしれません。


 まさに今、そのような状態で、心に余裕が無く、子育てに不安や反省を感じていらっしゃるパパさんやママさんは多いのではないかと思います。


 しかし、そんな風に頑張っているからこそ悩んでいらっしゃる皆さんに伝えたい事があるのです。




 怒りとは、自分自身の心に余裕が無いときにわき起こる感情ですよね。

 そして怒りを感じている時は、自分と感情が完全に分離している状態なのです。


 ですから、私が長男に向けてしまった怒りの行動は、長男がわがままを言ったからではなく、
 「愛してあげる事が出来なかった」、
 「愛を与える事が出来なかった」、
 そんな余裕のない自分自身に向けての怒りだったのではないかと思うのです。


 人は、常に誰かを愛したい、愛を与えて喜びたいと願っているのです。しかし、その時の私は、自分を頼ってくれる、愛してくれる長男に対して拒否してしまった自分が辛くて、情け無くて悲しかったのです。


 人間関係や恋愛関係で悩んでいらっしゃる方も、目の前の誰かが苦手だと思っていらっしゃる方も、実はその相手が心から嫌いなわけではなく、その相手を「拒否してしまっている自分」が傷付くのが辛いからなのではないかと思うのです。


 本当にその相手が嫌いならば、そんなに悩まないはずですよね。


 その訳は実は、自分が幸せを感じられない理由を、目の前の誰かのせいにしてしまっているだけなのです。


 本当はそんな自分が許せないだけなのではないかと思うのです。


 自分自身が不安定な時期だと感じたら、なるべく早い段階で、信用出来る誰かに助けて貰いましょう。
 

 わけもなくイライラしている時は、自分だけでは解決出来ない何かが自分を支配している時なのですから。


 そして、あなたの心に少しだけ余裕が出来たら、余計な事を考えずに思い切り相手を愛してあげましょう。


 誰かを心から愛してあげる事が出来たら、それがあなたの幸せになって返って来るのです。