心理カウンセラーの風湖です。


 「恋愛関係や人間関係で、上手く行くための秘訣って、何があるのでしょうか。」


 そう言われて悩まれている相談者はとても多いです。


 人間関係、家族関係、恋愛関係において、コミュニケーション能力が低いなぁと感じていらっしゃる方は、一体、自分の何が他人と違うのかが分からずに悩んでいるのではないでしょうか。


 「自分を変えたい。もっと、誰からも好かれる人になりたい!」
 「好感度が高い人になりたい。魅力的な人になりたい!」


 カウンセリングをしていても、そのように悩んでいらっしゃる方は多いと感じます。


 自己肯定感を持つ事が大切なのはわかっているのだけれど、どんな本を読んでも自分と合う方法がわからないし、誰かに相談して、その時は「わかった」と思っても、実際にその相手と向き合うと、いつの間にか元のネガティブな心に戻ってしまいますね。


 私は、そのようにコミュニケーション能力に悩まれている方々には、その方の潜在意識の中に、3つの共通点があるのではないかと思います。


 まず、ひとつめ。


 「相手と競争してしまう。」


 自分が一番だと思いたいと願う方は多く、他の誰かが少しでも自分より優っていると感じると「自分の敵」だと思って身構えてしまうのですね。


 そのように考えすぎると、その人から「逃げたい」とまで感じて不安に襲われてしまいます。


 恋愛関係や夫婦関係においては、対等の立場では納得が出来ずに、まるで相手が自分の奴隷であるかのように扱ってしまいます。


 ですから、最初から戦闘態勢で相手に戦いを挑んでしまうのです。




 そしてふたつめ。


 「頑張ってしまう。」


 過去に、何かに頑張った事があり、その結果上手くいった経験がある人、あるいは、頑張っていたら褒められた経験のある人。


 そして、頑張れと親から言われて育った人。


 「自分が他人から好かれるためには、何かに頑張らなくてはならない。」と、信じているのですね。


 頑張っている姿を見せる事こそが、相手から好かれる事なのだと思って、疲れ切ってしまいます。




 そして、みっつめ。


 「自分は犠牲者だと思ってしまう。」


 「自分は不完全な人間なのだから、あなたに私を助けて欲しい。」
 「私をどうやって楽しませてくれるの?私がつまらないのは、あなたのせいよ。」


 自分が不幸なのは誰かのせいなのだと思ってしまうのですね。
 

 「わかって欲しい。助けて欲しい。愛して欲しい。」


 そのような要求を相手に素直に言う事が出来ないから、自分は犠牲者だと思ってしまうのです。


 要するに、相手に依存してしまうのです。
 すると次第に、自分はその相手がいないと、生きてさえいられないと思ってしまうのですね。






 いかがでしょうか。


 もちろん、その他にも様々な原因はあるとは思いますが、これらは全て、ネガティブな思い込みです。


 そして、決して外見的な要因ではなく、内面的な要因だと言う事に気付いて欲しいと思うのです。


 「自分は愛される事にふさわしくない。」
 「自分は全ての事に上手くいかない。」
 「自分は罰を与えられるべき人間だ。」


 という無価値感が、ますます相手を遠ざけてしまうのですね。


 本当に魅力のある人というのは、小型犬のように相手を全身で愛し、信頼し、喜ばせてあげられる人の事を言うのではないかと思います。


 多少の疑いや価値観の違いは、跳ね飛ばすくらいの堂々とした笑い方が出来る人を目指しましょうね。


 変わろうとして無理をするのではなく、まずは今の自分を受け入れて、「こんな自分だからこそ、相手にしてあげられる事はないだろうか。」と、考えるようにしていきましょう。