心理カウンセラーの風湖です。


 よく、生徒さんから、

 「カウンセラーに向いている人って、どんな人だと思いますか?」


 と、聞かれます。


 私は、

 「心理学が大好きで大好きで仕方がない人かなぁ。」 

 と、答えます。


 どんな仕事を選ぶにしても、やはり「大好き」で、「熱中」出来る何かを見つける事が、なによりも大切ですよね。

 

 あなたは、何をしている時が一番好きですか?
 誰にも負けない特技や趣味は持っていますか?


 そう聞かれて、「えーと…。」と、迷う人は多いのではないかと思います。



 日本人は、マニュアルに沿って作業をしたり、誰かに指示された事を正確に行う事は得意なのですが、例えば真っ白なキャンバスを渡されて、



「さあ、あなたの好きな絵を、どんな道具を使っても良いですから描いて下さい。」



 と、言われると困ってしまい、ほとんど何も書けない人が多いのだそうです。



 「自分らしさ」をアイデアで表現したり、主張したりする事が苦手なのでしょうね。


 


 あなたは、とても小さい頃、自分の感じた事やわかって欲しい事を一生懸命に親に訴えても、聞いてもらえなかったり、却下されたりした過去の経験はありませんか?



 その時のあなたの罪悪感や空虚感が、潜在意識として残り、自分の主張や感情を抑えることが正しい事なのだと考え、その頃の自分が、今でもあなたを支配しているのかもしれません。



 そして、その思いは大人になった今でも、「自分の主張は受け入れてもらえないはず。」と言う、ネガティブな考え方をする習慣や癖となって残ってしまったのではないかと思うのです。



 恋愛関係や、人間関係などの悩みを抱えていらっしゃる方のほとんどは、0歳から6歳頃の親子の関係性から出来上がった、自己否定感が原因であるのではないかと私は思うのです。



 「自分の意見を主張しても、どうせ聞いてはもらえない。」
 「自分の個性を表現したくても、誰も受け入れてもらえない。」


 「だって、私は誰からも愛されないのだから。」



 そして、やがてあなたは、自分の本当の心からの叫びを、我慢して我慢して、そしてこう思います。


 「自分の個性や感情はなるべく隠して、周りの人に合わせて生きて行こう。」と。



 でも、本当は人間は「わかりやすい人」の方が好きなのです。


 悲しい映画を見て涙を流したり、
 怒りをカラオケなどにぶつけたり、
 不安な心を何時間も友達に相談したり。


 とてもわかりやすくて、なんとなくこのような人が羨ましいと思いませんか?


 あなたの友人やパートナーは、あなたの感情を禁止したり、馬鹿にして傷付けたりする人ではないはずですよね。


 みんな、自分をわかって欲しいと願っていますし、あなたも、自分の全てを相手にさらけ出したいと願っているはずなのです。


 ですから、自分の気持ちに嘘をついたり、自分の感情を隠したりするのをやめて、これからは思い切り愛を伝えましょう。




 そして、カウンセラーに向いている人の要素はもうひとつ。


 それは、相手に的確なアドバイスをして、悩んでいる誰かを助けたい人、だけではありません。



 それは、誰よりも楽しさを思い切り表現し、その喜びの感情を全身で相手に伝えられる人なのです。


 まずは、自分を隠さずに、嬉しい事はケラケラと大笑いして、大好きなあの人や、自分の周りの支えてくれる人達を幸せにしてあげましょう。



 やがて、その何倍もの喜びがあなたに返ってくる時がやってくるのですから。