心理カウンセラーの風湖です。
結婚とは、一体どんなものなのでしょうか。
そして結婚とは、人の人生にとってどれほどの影響を与えるものなのでしょうか。
言うまでもなく、結婚はこの上なく幸せなイベントで、希望に満ちていますよね。
加えて、人によっては大きな責任感を感じるものでもあります。
以前、アメリカで「結婚によって得る喜びは、年収がどれほど増えたのに等しいか。」というアンケートが行われたそうです。
すると、平均して4倍増しという集計結果が得られたそうです。
現在、日本人男性の生涯未婚率は20%を超えているとのことですが、(女性の未婚率は11%)ということは、結婚しないまま一生を終えるためには4倍稼がないと割に合わないという事になりますね。
しかし、そのような前向きで明るい感情でも、多くのカップルでは、次第に不満と絶望へと変わっていくとしたら…?
フロリダ州立大学の研究では、結婚に対するイメージを「満足vs不満」「良vs悪」など、反対の意味を持つ2つの単語から選んでもらったのだそうです。
それによると、結婚に対する良い印象は、新婚時が最大で、その後みるみる悪い印象に減っていくことが分かりました。
しかし、もちろん中にはそれほど変化しない夫婦もいるのだそうですけれど。
それには、何がポイントで違いが出るのでしょうか。
私の知り合いは、結婚生活を長続きさせるために、毎年1回、「結婚生活更新制度」を取り入れていると言っていました。
結婚記念日に、お互いの指輪を外して、レストランで食事をしながら、結婚生活を更新するのかどうかの話し合いをし、1年間の反省点と改善案を出し合い、合意したらまた「結婚契約」を更新するのだそうです。
驚きましたが、2人の仲はとても良いとのことで、もともとは他人同士だったのですから、考え方としては、理に叶っているなとは思いますね。
現在、新婚の3組に1組が離婚すると言われています。
毎年23万組なのだそう。
実に約2分に1組が破局している計算になるのです。
そして、熱く燃えた恋愛結婚よりも、お見合い結婚や、一目惚れのカップルの方が離婚率が低い事も知られています。
そして、研究者達はデータをさらに詳しく調べて、
「潜在的に好意を寄せている相手は、結婚当初には知らなかった欠点が見えて来ても、それを無視する傾向がある。」
と、結論しています。
ということはつまり、外見的な変化や少しの短所が見つかるくらいでは、直接的な離婚の原因になる事は無いという事なのですね。
内面的な変化で離婚に至る場合がほとんどなのでしょう。
結婚してからある程度時間が経過したら、冷静に2人の自由を認め、結婚生活を通して人生を楽しんで行けたら、未来の希望にもつながるのではないでしょうか。
「結婚してからは片目を閉じよ。」
イギリスの神学者、フラーの有名な言葉です。
そして、現在は結婚を選ばない生き方をする人も確かに多いのです。
結婚よりも幸せで、価値のある生き方を選ぶ、その人にしかわからない世界観がそこには存在するのですから、人の幸せの意味は実に様々なのですね。

