心理カウンセラーの風湖です。 やっと関東もコロナウィルスによる緊急事態宣言が解除になり、自宅で生活をしていた子供さんも、だんだん学校の新学期が始まってきて、ホッとしているご両親も多いのではないでしょうか。
長い時間、親子で家の中だけで過ごしていると、普段はあまり気にしていなかった心配事などを感じる事も多かったのではないでしょうか。
私が日々カウンセリングをしていると、自分の子供さんに対して自分の望み通りに育ってほしいと願うのに、なかなか思った通りに成長してくれず、それが悩みだと訴えるご両親もたくさんいらっしゃいます。
本当に毎日、子育てご苦労様です。
そんなご両親の中には、親のいう事を聞かない我が子にイライラしたり、ワガママな子供に向かってついきつく叱ってしまい、夜になって子供の寝顔を眺めては、反省する日々が続くと言われる方もたくさんいらっしゃいます。
やはり子育て中のご両親というのは、自分の子供の成長がとても気になるものなのです。
他の誰かと比べてはいけないとはわかっているのですが、どうしても心配で、同級生と自分の子供と比べては自分の子供に愚痴を溢してしまい、なんとなくモヤモヤとしてしまいます。
その気持ち、本当に良くわかります。
私も、子供が心配でした。子供が成人した今でも、その気持ちに変わりはありません。
しかし、人の成長というのは、それぞれ速度が違うのです。
小さい時にとても優秀だった子供も、大人になったらあまり目立つ事が無くなったり、その反対に、小さい時に勉強が出来なかった子供も、大人になってから一念発起し、起業して経営者になったりと、人の人生というのは不思議なもので、それこそ親の想像も出来ないような成功を果たす事も多いのです。
それこそ、竹の成長のようにグングンと。
一般的に竹の成長がもの凄く速いのは良く知られていますよね。しかし、竹の種子が地上から芽を出すまでには、実は長い年月がかかるのをご存知でしょうか。
竹は、最初の4年間、目に見える成長は無いのだそうです。
そして5年目でようやく地上から芽を出すと、わずか6週間で30メートルくらいまで一気に伸びて行くそうですから驚きますね。
専門家によると、竹は最初の4年間で地下茎を張り巡らせ、それを土台にしてわずか6週間で高さ30メートルの頑丈な竹が成長するのだそうです。
竹は、あっという間に育ってグングン伸びて行くように見えますが、実は長い年月、見えない所でその土台作りをしているのですね。
人間の成長も似ているような気がします。
人も、外から見ると短期間で急成長をしているように見えますが、実はその人のそれまでの地道な努力が急成長を可能にしているのではないでしょうか。
そして、その成長をはじめる年齢も、人それぞれなのです。10代でその才能を発揮する人もいれば、ある程度の年齢になってから頭角を表す人もいるのです。
そして、そんな子供の土台作りを近くで見ていて応援してあげられるのは、ほかでもないご両親だけなのですね。
ではなぜ人間は、人によって成長をする年齢にそれぞれ個人差が生まれるのでしょうか。
それは、「よし、これでもう大丈夫。」と、自分に言い聞かせて、チャレンジするタイミング待ち、前向きな姿勢になりスタートする時はその人が自分で決めるからなのですね。
力強く伸びるバネも、長い時間小さく縮めば縮むほど大きく一気に伸びていくものなのです。
そして人が成長するためには、自分が慣れ親しんで来たものを捨てて、未知のものを追い求めなければなりません。
親の価値観や、古い習慣とか信念にいつまでもしがみついていても、潜在能力を存分に発揮する事は出来ないのですね。
早く成長して欲しい、早く自立してほしいと願うよりもまず、子供の成長を信じてじっと待っていてあげましょう。
その時が来たら、その子のタイミングでビックリするほど早く伸びていくものなのですから。