心理カウンセラーの風湖です。
「家族関係は、本当に難しいですね。」
「子育てはストレスがたまります。」
コロナの影響で自宅待機が続いていると、家族が家の中で長い時間一緒に過ごしている毎日が続きますから、様々な親子の関係性にストレスを感じ、悩む人は多いですね。
人にとって家族は、「世界そのもの」です。
社会のあらゆる問題点が、家庭の中に凝縮されていると言っても過言では無いのかもしれません。
その中でも頭を悩ませるのは子育ての問題なのではないでしょうか。
子供がいくら叱っても親の言う事を無視したり、問題行動をしたり、要求ばかりが多かったりと、親は自分の感情や自由な時間までもが子供に奪われてしまいますから、毎日ストレスを感じるご両親は多いでしょう。
しかし子供は、親から愛されなくては生きて行けません。
人間は、生まれてすぐに自分の足で立ち上がる動物と比べて極めて未熟な状態で生まれて来るために、親の助けが無ければ1人で生きていく事が出来ないからです。
では何故、子供は親を困らたり喜ばせたりと様々な行動を取るのでしょうか。
例えば子供によっては、親の言いつけを守り、良い子になる事で親に愛されようとする子もいます。
別の子は、優等生になる事が出来ず、自分の弱さをアピールすることで常に具合が悪そうにしたりして、親に保護されようとする子もいます。
また、別の子は問題行動を起こし、親を困らせる事で、親を無理矢理自分の方へ振り向かせようとする子もいるのです。
そんな彼らの狙いはひとつです。
それは、親の愛や関心を引くためにそれぞれの戦略を練っているだけに過ぎないのです。
すると親は、そんな子供達の思惑通り、悩んだり困ったりしながら、叱ったり褒めたりを繰り返すために疲れきってしまうのです。
自分の心でさえも自分でコントロール出来ない状態が続くと、それがその人のストレスに繋がってしまうのですね。
親子関係だけではなく、あらゆる人間関係では、人を育てる上で、アメとムチ、すなわち褒めたり叱ったりする事で人を育てる事が正しいと思っている人がいます。
これは明らかな間違いです。
例えば、「コラ、やめなさい。」と怒鳴り付ければ、子供は一時的にはその行動をやめるでしょう。
「そんな事をしたら、お小遣いはあげませんよ。」と子供を脅せば、一時的には言う事を聞かせる事が出来るかもしれません。
しかし、これらの「罰を与える」「叱る」「脅す」は、あくまでも一時的な効果しかありません。
しかも、その子が大人になった時に、相手を意のままに動かそうとした時、そのような態度を相手に取ればいいと学習してしまいます。
さらに、ガミガミと口うるさく叱られる事で子供は自信を失い、深く傷付き、やる気のある行動までもしなくなってしまいます。
また罰を与えられたり脅されたりする事で、相手を恨み、余計に意固地になり、ますます言う事を聞かなくなるのです。
しかし、私達はその事を知りません。
ですから、一時的なその場しのぎを問題解決と勘違いするのです。
ですから、いつまでたっても親が子供に対して叱る、脅す、罰を与える事を辞めずにいるのです。
そうすると、後々その子が大人になった時、もっと最悪な影響を及ぼすようになってしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか。
何も叱ったり罰を与えたり脅したりする事はありません。相手に簡単な説明や、親しみのある態度で話し合いをするだけで十分です。
また、良い行いをしたからと言ってご褒美をあげる必要もありません。
親や目上の人が見ていない所では良い行いをしなくなるからです。
その解決方法とは、例えば何か問題が起こった後、しばらく経ってから穏やかな雰囲気になった時に静かな言葉で話かける事なのです。
「私は、あなたがこうしてくれたら嬉しいな。」
「あなたがこの様な行動を取ると、とても悲しくなるんだ。」
決して相手を支配しようとせず、1人の人間として必死に生きていることに感謝しつつ、自分がどう感じるのかを伝えるだけに留めましょう。
そして相手が自分の意思で行動を変えるのをじっと待つのです。
それは、相手が小さな子供であっても、大人であっても同じです。
大人だって完璧な人間はいませんよね。
誰だって、他人に自分の弱さを見せないように必死で生きているのに、何気なくチラッと見せてしまった弱さを指摘されたら悲しくなりますよね。
信じて待つ。
慣れるまでは大変だと思いますが、ぜひそれを習慣にして下さい。
それこそが、素晴らしい人を育てる唯一の方法なのですから。