心理カウンセラーの風湖です。
男女関係の悩みはいつの世も尽きないものです。常に心理カウンセリングをしていると、いつも恋愛についての悩みや夫婦関係の悩みはやはり深いなと感じます。
知り合いに離婚問題を専門としてカウンセリングをしている女性がいますが、その方は「異性との付き合いや夫婦関係は、人生で1番困難な問題なのかもしれませんね。」と、言っていました。
結婚とは、桜の木のようなものだと言う人がいます。遠くから眺めると美しく憧れを抱く人が多いけれど、いざ桜の木の下に入ってみると、その木の表面には毛虫がたくさん張り付いているし、季節が過ぎると舞い落ちる花びらの掃除が大変で、とても美しいなんて言っている余裕なんてないのだそうです。
身近な人、ましてや恋人や夫婦の距離など、距離の近い関係においてもそれは同じ事です。
富士山は遠くから見ると美しい山ですが、近くから見るとゴツゴツした岩ばかりでゴミもあちこちに捨てられているし、汚い面ばかりが目に付きます。
男女関係だけではなく、あらゆる人間関係においても初めは良い面ばかりが目に付くものですが、いつも一緒にいると相手の嫌な面ばかりが目に付いてしまうのですね。
心理学の言葉に「ヤマアラシのジレンマ」という言葉があります。それは、相手が遠くにいると寂しくて寄り添いたくなりますが、近づき過ぎると自分の針で相手を傷つけてしまうという例えの表現なのです。
本来、恋愛や結婚をするという事は、相手を誰よりも大切に思い、自分の事以上に相手を大切にする事ですから、「相手に何を与えてあげられるのか。」「相手をいかに喜ばせる事ができるか。」を考え、実行する事が、幸せな恋愛、そして結婚生活への唯一の方法なのだと思います。
本来、男性と女性とでは価値観や考え方、社会的役割が違いますから、「私は常に正しい。相手が間違っている。」と思っている限り上手くいきません。
また、「自分がレベルの低い行動をしている相手を教育しなければならない。」と思っている場合もまた上手くいきません。
またそれとは逆に、ただ単に相手に気に入られようと、優しいそぶりをするとか、控えめな謙虚さをアピールして、必要以上に遠慮して消極的になると言った、「嫌われないように、嫌われないように」する態度も返って相手との親しさを断ち切ってしまう事になります。
あくまでも2人が平等であり、お互いが自分に与えてもらう事よりも、相手に与える事を優先的に考える事を大切にして欲しいと考えます。
たとえ相手から不当な要求や理不尽な振る舞いがあったとしても、「それも良くあること。」と、受け入れつつ、再びあと一歩踏み込んで対峙する姿勢こそが、結局、良好な関係を作っていくのではないかと思います。
自分の要求がすぐに満たされなかったとしても、相手を尊重し、「まあ、そんな事別に良いじゃない。」と、右から左へ受け流す余裕が、結果として自分を幸せな人間関係へと導いてくれるのです。
古代ギリシャの哲学者、アリストテレスはこう言っています。
「垣根は、相手が作っているのではなく、自分が作っている。」
相手との距離感に翻弄される事なく、相手の尊敬出来る所を見付けてそれを遠くから眺めると、その人と時間を共用出来ている今こそがとても貴重で、決して無駄には出来ない大切な宝物なのだと感じて来るのではないでしょうか。
相手を大切にするという事は、自分も大切にしてもらえるという事なのですから。