心理カウンセラーの風湖です。

先日、あるテレビ番組を見ていたら、俳優の本木雅弘さんを密着取材した番組を放送していました。

10代の頃からジャニーズ事務所のアイドルとしてデビューした彼は、その見た目と明るさと才能あふれる演技力でたちまちスターダムにのし上がり、やがて結婚して子供を持ってからもドラマや映画で大活躍を続けていらっしゃいます。

さぞや自信満々の人物であろうと思いきや、実は今でもなお、「自分はなんてダメなんだ…。」と、いう強い劣等感に悩まされているのだと言うから驚きです。

子供の頃からテレビが好きで、学園ドラマの世界に憧れ、やがて俳優という職業を目指そうと様々な芸能プロダクションのオーディションに応募したのだそうですが、ことごとく不合格となり、連絡が来た唯一の芸能事務所がジャニーズ事務所であったと言っていました。

人は誰でも劣等感を持っています。
若いうちから成功を収めている実業家や彼のような芸能人なども実は劣等感の塊だったりします。

何故なら、人は、自分では意識をしていなくても「あの人みたいになりたい。こんな人生を歩んで行きたい。」という目標を持っているからです。

そして、その目標はいつも現状よりも高く設定し続けているのです。

たとえ、周りから見てその人が順風満帆で、なんて羨ましい人生なんだと思われる人であってもも、その内側にはさらなる高い目標を持っているのなのですね。

つまり、本木雅弘さんはいつまでたっても永遠に目標は未達成のままなのではないでしょうか。
だからこそ、「自分はまだまだダメなのだ。」という劣等感が生まれるのだと思います。

私達も、子供の頃に親や兄弟や友人などと自分を比べる事で劣等感を持ちます。

「どうせいくら頑張ってもあの人には追いつけない。なんて自分は無力なんだろう。」

そして、その感情は、大人になってからも引き続き残ってしまうのですね。

劣等感とは、「劣っている」人だけのものではないのです。周りからは完璧だと思われていたり、その才能が羨ましいと思われている人でも、誰もが持っているものなのですね。

アドラー心理学では、「劣等感」と、「劣等性」と、「劣等コンプレックス」の3つを明確に区別して使う事を教えています。

「劣等感」とは、自分が劣っているのだと主観的に思う事です。

「劣等性」とは、目が悪いとか、背が低いなど具体的な事実です。

「劣等コンプレックス」とは、劣等感を言い訳にして目の前の課題から目をそらせて逃げ出す事を指すのです。

本木雅弘さんは、実は物凄くネガティブな感情の持ち主で、何回演技をしても満足することが無いので、周りの人からは不思議な人のように思われているようですが、実は人一倍目標が高く、ストイックな面が強いからこそ劣等感をバネにして「なにくそ」と頑張っている人なのだと思うのです。

「劣等感」を持ってはいるものの、「劣等コンプレックス」は持ってはいないという事なのではないでしょうか。

普通の人達からは、成功者だと言われて完璧な人物だと思われている人でも、常に「自分には才能が無い」と思い続けているからこそ、人一倍の努力を欠かさない本木雅弘さんの魅力を、改めて感じる事が出来ました。

「親のせいで性格が暗い」とか、「貧乏のせいでなにも出来ない。」とかという理由をこじつけて目の前の問題から逃げていませんか?

人間なら誰でも持っている劣等感を上手く利用して、そのような自分を愛しく思い、「負けるものか。」と、努力をしてみましょう。

自分が持っているであろう劣等感は、それはそのままあなたの夢や目標の達成に結びつける材料のひとつなのです。

ですから、自分が何をすれば良いのか分からないと思う時は、自分が劣っている所を探してみてください。

そして、これからもその劣等感と戦いながら自分独自のストイックさで負けずに挑戦して行きましょうね。