心理カウンセラーの風湖です。
新型ウィルス拡大の影響で、学校が長期的にお休みになってしまい、おまけに学習塾や習い事にまで通えなくなってしまいましたから、お子さんの学力の低下を心配していらっしゃるご両親も少なく無いのではないでしょうか。
特に日本人は、習い事文化が発達している国ですから、1人の子供に幼い頃からたくさんの習い事をさせていたり、我が子には幼稚園や小学校のお受験をさせようと必死になっていらっしゃる親も多いのでしょうから、その心の中は焦りや不安でいっぱいになり、精神的に不安定になってしまいますね。
何年か前に、少し知識先行になっているような幼児教育が話題になりました。幼稚園や保育園でまだ3歳児なのに国旗や国の名前を百個覚えたり、二桁の繰り上がりのある足し算や引き算などを教えたり。
運動では、跳び箱の7段が飛び越せたり、鉄棒の逆上がりが出来たりしていました。
それが良いとか悪いとかの判断は私には出来ません。それらが出来て、素直に喜ぶ親もいると思うし、親が嬉しそうならば子供側も楽しくなり、やる気が出て来るものなのですから。
楽しんで取り組んでいるならば、そのような教育を施したおかげで良い結果が現れている子供さんもいるのではないかと思います。
しかし私は、3歳児には3歳児ならではの時期に、他にやらなくてはならない事がたくさんあるのではないかと思います。
それは、たとえば自己制御力、つまり自ら考慮する力や、自ら我慢する力を養って欲しいと思います。
「マシュマロテスト」を知っていますか?
目の前にマシュマロが一個あって、食べずに15分我慢すればもう一個貰える。
それだけのテストです。
3歳児は食べてしまいます。4歳児になると合格する子が出てきます。
面白い事に、4歳でマシュマロテストに合格したかどうかで大人になった後の人生の質が全く違うのだそうです。
学力も高く、出世や年収にも影響があると言われています。
4歳児の段階で自制心が養われていれば、のちのち大きな差が出て来るのですね。
こうした自己統制力や、対応力を早期教育する方が、計算能力や丸暗記などの知識そのものよりも大切だと思うのです。
でも、目の前にマシュマロがあったら誰だって食べたくなりますよね。お腹が空いている時間ならばなおさらです。
「うちの子はダメだわ。」と、諦めてしまうのではなく、そこを我慢するのはその子の性格ではなく、ちょっとしたテクニックなのです。
それは「我慢には利点がある。」事を理解させれば良いのです。
例えば「マシュマロを見たら食べたくなっちゃうから、今は見えないようにしまっておこう。3時になったら食べよう。」とか、「勉強しないで遊んでばかりいたら後で大変な事になる。だから先にやってしまおう。」とか、親子で遊びながら言葉を使って行けば、それが行動パターンに変わるのですね。
もちろん、言葉を理解して我慢出来たら思い切り褒めてあげて下さい。それがその子への何よりのご褒美なのです。
そしてもちろん、小さな子供だけではなく大人になっても我慢の習慣は身に付きます。特に今は、我慢をしなくてはならない事が多い世の中ですから、とても良いチャンスと捉えて、是非取り組んでみて下さい。
人間は、生まれてから3歳までの間に生まれ持った神経細胞の7割を殺してしまうのだそうです。つまり、3歳までに必要な3割だけを厳選して残すのだというから驚きです。
「三つ子の魂百まで」という諺もうなずけますよね。
その頃に親が何を教えてくれたのかという家庭での影響が、その子の人生を劇的に変えて行く事もありそうです。
学力の低下などは後からでもいくらでも取り戻す事は出来ます。
今はゆっくりと親子の会話と、触れ合いと、精神的な成長を促す言葉掛けをしてあげてくださいね。
その結果が、我慢の先にはきっと大きな成長となって現れてくるのですから。