心理カウンセラーの風湖です。

「子供には過去も未来もない。だから現在を楽しむ。それは大人には難しい事だ。」

と言ったのは、フランスの著述家ラ・ブリュイエールです。

子供の頃は、毎日がとても楽しくて大人の世界など考えもしなかったのに、いつの間にか大人になった私達は、毎日を楽しむと言うより未来への不安に押しつぶされそうになる時がありますよね。

人は大人になると、知らず知らずのうちに未来に向けて準備をする思考になって行きます。
適切な予想能力は、行動や決断を素早くするのに欠かせないものだからです。

しかし、子供の頃は様々な夢や理想を思い描いていたはずです。ありもしないような想像をして、真剣に思いを巡らせていませんでしたか?

例えば、ピーターパンのお話を読んで、いつか自分の所にも夜中にティンカーベルが舞い降りて、冒険の旅に連れ出してくれるのかもしれないとか、魔法使いのアニメの主人公に憧れて、実は自分は魔法が使える能力が備わっていて、その仲間が私を待っているに違いないとか。

想像力のメカニズムに関して面白い事実は、記憶を司る脳部位「海馬」が関係しているのだそうです。
ハーバード大学のアディス博士は、未来を活き活きと想像する時に右の海馬が活動する事がわかったと報告しています。

また、ロンドン大学のマグワイヤ博士は、海馬に障害がある患者は未来を鮮明に思い描く事が出来ない事を報告しています。

つまり、脳が上手く機能していなかったり、老化による認知症などの障害が出始めると、鮮やかに未来を想像出来なくなるのだと言うのです。

つまり、「老ける」とは、「夢を持てなくなる」事と似ているのかもしれませんね。

確かに、夢に目を輝かせている子供達は笑顔が弾けていて活き活きとしていますし、声も大きく肌艶も良いですよね。

大人でも、夢を持続ける事は、1番のアンチエイジングにつながるのかもしれません。

夢を持つ事の大切さ。
軽やかな身体の動きと「未来イメージ」は、関係しているのかもしれませんね。

私達も、たくさんの夢を語りながら、今日からまた歩き始めましょうね。