心理カウンセラーの風湖です。

「私の息子は20歳を過ぎても働かず、引きこもっています。ですから、そんな息子を見るとイライラして、叱ってしまいます。」

ある母親からの悩みです。

「どうしたら、息子はちゃんと働いてくれるでしょうか?」

心理学では、「過去と他人は変える事が出来ない。」と言われていて、たとえそれが自分の子供だとしても、なんとか相手の心や行動をコントロールしようとして試行錯誤しても上手くいかず、難しいなと感じている方も多いのではないでしょうか。

特に親は、子供が不幸になって欲しくないと思いますよね。出来れば成功して欲しいのです。
ですから、自分の期待通りの行動をしない子供に向かってあれこれと叱ったり嫌味を言ってしまって、後から反省して落ち込んでしまいますよね。

相手の為に、自分に何が出来るのかを考えてしまいます。

しかし、どうしても人は、特に日本人は、不安な事ばかりを考えてしまいます。
何故なら、日本は災害の多い国でもありますし、資源も少ないと言われていますから、ネガティブな事を想像する事はすぐに出来るのに、ポジティブな結果を具体的に想像する「癖」をつけていないからです。

例えば、天国は上手くイメージ出来ないのに、何故か地獄は凄くリアルに表現出来ませんか?
幸せとは何かを考えた事はないけれど、不幸は何かをすらすらと言える人はけっこう多いのです。

自分の長所は上手く人に言えないのに、短所ならばどんどん伝えますよね。

ですから、相手を傷つける言葉はすぐに口から出てくるのに、相手を幸せにする言葉は上手く表現出来ない方が多いのではないかと感じます。
特に日本人は、相手を褒めたり愛情表現をする文化はあまりありませんから、それに慣れていないのですね。

「はじめに言葉ありき。」
聖書に初めに出てくる言葉です。

つまり、言葉があるから人の心は動くのです。

例えば、「成功すれば幸せになれる。」のではなく、「幸せだから成功する。」のです。
「上手く出来たら褒める。」のではなく、「褒められるから上手く出来る。」のですね。

「積極的だからリーダーになれる。」のではなく、「リーダーになるから積極的になって行く。」
「才能があるから素晴らしい人。」なのではなく、「自分が素晴らしいと思うから才能を開花させる事ができる。」のです。

全ては逆なのだと考えて下さい。
良い言葉を掛けてあげてから、後でだんだんと心が変わっていくのですね。

綺麗な人だから女優さんになるのではなく、女優として注目されるから綺麗になって行くのですし、面白い人だからお笑い芸人になるのではなく、お笑い芸人として舞台に上がって訓練するから面白い人になって行くのです。

これは言葉の呪いです。全ては言ったもん勝ちです。

言っちゃう、決めちゃうって、後から凄い結果を呼ぶのです。

「あなたはバカだから。」「私は出来ないから。」
そう言ってしまうだけで、全ての可能性が終わってしまいますから、言葉はとても大切に扱う事が大切なのではないかと思います。