心理カウンセラーの風湖です。

私は常に幸せや笑顔は周りに伝染するという効果を伝えています。
それは同時に、不安や怒り、悲しみもまた周りに伝播するという事なのだと思います。

もちろん、相手の感情は通常、その声色や表情、または仕草で相手に伝わります。
しかし、びっくりするようなデータもあります。

それは、「感情は、その言語、非言語の情報が一切無くても、空気を拡散する分子を介して伝わる。」というものです。

その正体は、実は匂いなのだそうです。

デュッセルドルフ大学のパウル博士は、「感情という化学感覚シグナルが引き起こす生理反応は、感情のオートマティックな伝染に関与しているのだろう。つまり、他人の匂いを嗅ぐ事は、その人の感情の化学的表現を内面に取り込む事である。」
と、自身のデータを説明しているそうです。

匂いといえば、アロマセラピーがありますね。アロマセラピーという言葉は1920年代後半にフランスの化学者ルネ=モリス・ガットフォゼによって初めて導入されています。

彼は研究室で化学実験をしている最中、爆発事故を起こし、手に大火傷を負いました。しかし、偶然にラベンダーオイルが火傷の跡に触れ、治療効果のある事に気づきます。
そしてこれが、アロマセラピーが産声を上げた瞬間だとされているそうです。

アロマ植物は、それ以前にも医療の現場で使われていたらしいのです。古代中国では香料に、古代エジプトでは死体の腐敗防止に、そして古代ローマでは入浴にと、アロマと人との付き合いはずいぶん長いのですね。

その効果は、大きく2つに分けられるそうです。
薬理効果と心理効果です。

薬理効果とは、通常の薬と同じ仕組みで効くものです。
そして、心理効果とは、香油成分が気分やムードに影響を与えるというものです。

人の脳の働きの五感のひとつである嗅覚情報は、感情をつかさどる脳部位の扁桃体に届きます。ですからたとえそれが睡眠中であったとしても「香りの刺激は大脳に届く」のですね。

そしてその効果は、男性よりも女性の方がより強く現れるのだそうです。

アロマセラピーが女性に強く指示されるのは、単にオシャレとか、雰囲気が素敵とかいう表現では説明しきれない心理的な何かがあるのかもしれません。

アロマの効果を取り入れて、その幸せな気分を匂いを通して周りに伝える事が出来るなんて、人間の可能性は、まだまだ計り知れないようですね。

アロマで素敵な人になりたいですね。