心理カウンセラーの風湖です。

ゲシュタルトの祈りを知っていますか?

「私は私の人生を生きる。
あなたはあなたの人生を生きる。

私はあなたの期待に応える為に生きているわけではない。そしてあなたも、私の期待に応える為に生きているわけではない。

私は私。あなたはあなた。

もしも偶然、縁があってあなたと出会えるならば、そんな素敵な事はない。
しかし、出会えなければ、それは仕方がない事だ。」

ドイツの精神科医である、フレデリック・S・パールズ(1893〜1970)が創設した、ゲシュタルト療法の思想を盛り込んだ詩です。

彼は、ワークショップでこの詩を読み上げる事を望んだと言います。

私もよく、心理学の授業やセミナーなどでお伝えしている詩です。

誰かの犠牲になる事なく、自分を大切にする事。
そして、他人を尊重する事。
健全な人間関係は、その上に成り立つのではないかと思います。

誰かの為に一生懸命に働いて自分なりに頑張っても、何かしらのトラブルに巻き込まれたり思った様な結果に終わらなかったと残念に思う時もありますよね。

特に、その評価が低かったり、ましてや他人から誹謗中傷などされたりすると、自分が良かれと思ってやって来た事が全て無駄になってしまう様な気がして、落ち込んでしまいます。

そのお気持ちはとてもわかります。実際、この様なお仕事をさせていただいている私でも、その様に自分に自信が無くなる時もあります。
そんな時は、「今は、そんな時なんだ!」と、思う様にしています。

ある、心理学者のセミナーを受けた時、
「長い人生における人の気持ちの浮き沈みをグラフにしてみると、それはまるで株価の変動を表すグラフと似たイメージだと思って良いのではないか。」
と言っていた事を思い出します。

確かに、株価は世界情勢の変動によって上がったり下がったりします。つまりそれは、自分ではどうしようもない環境の変化や、その場の空気に少し乗れなかっただけで、自分の気持ちが上がったり下がったりしてしまうのだと言う事なのですね。

しかし、株価はその浮き沈みを繰り返しながら、右肩上がりに上昇して行きます。
確かに、人が成長をする過程と似ていますね。

大切なのは、少し沈んだ時の原因を知っておくと言う事なのではないかと思います。
気持ちが下がった時に、何故そう言う気持ちになったのか、これ以上下がらない為には、どうすれば良いのかを考えて、次へのステップアップにしていけば良いのだと思います。

私はこういう時、「私のしようとしている事は、ボランティアなんだ。決して誰かの評価や報酬に一喜一憂する事はない。自分の成長の為ならば、自分が出来る精一杯の事を、誰かの為になると信じてやるだけで良い。それを心にいつも感謝してやり続けよう。」
と、考える事にしています。

人の人生は、思う様になる事ばかりではありませんから少し怖い様な気がしますが、そこで止まってしまったらそれ以上の成長もありませんよね。

恐る恐るでも良いですから、前に進んでみましょう。
私も一緒に参りますから大丈夫です。
共に手を繋いで行きましょうね。