心理カウンセラーの風湖です。

「私は、たとえ嫌な事があっても、一晩寝れば忘れてスッキリします。」

と言われる方も多いと思います。

実際には、昨日起こった出来事を全く忘れてしまう訳ではありませんが、そのような方は、心の切り替えが一晩で出来て、また次の日には新しい気持ちになる事が可能な方なのですね。

一晩寝ると、人はどの様に気持ちが変わるのでしょうか。睡眠とは、私達の心に何をしてくれるのでしょうか。

人は、だいたい6時間以上の睡眠を取ることで脳の機能の向上や、精神安定などの効果が現れると言われています。

なかなか眠れないと言われる方でも、目を閉じてリラックスしているだけで、つまり、ベッドに横になっているだけでも同じ様な効果があるのだそうですから、不眠症の方も眠れない事自体にストレスを感じる事はないのですね。

テニス解説者でお馴染みの松岡修造さんは、寝る前に夫婦喧嘩をしたり、何かモヤモヤとした気持ちになった時は、無理矢理でも口角を上げて、笑顔で寝る様にしていらっしゃるそうです。(^^)

睡眠が私達の心に何かしらの影響を与えるとすれば、それは毎晩のように見ると言われる夢にヒントが隠れているのではないかと思います。

私達は、朝起きるとほんの数秒で大抵の夢は忘れてしまうと言われていますが、本来夢は奇怪で幻想的なので、人によっては芸術の源であったりします。

実際に、夢にヒントを得た発見でノーベル賞を受賞した科学者も何人かいらっしゃるそうですし、世界中を魅了したアーティストであるビートルズの「イエスタディ」も、私の大好きな曲をたくさん発表しているドリームズカムトゥルーの吉田美和さんも、夢の中にあるフレーズが流れて来て、それをヒントに曲作りをしていると言うのですから驚きです。

ある研究では、寝ている間に人はいろいろな記憶を圧縮して、記憶をつかさどる脳の機能である海馬からの指令が出て、覚えておいた方が良いと判断した記憶のみを大脳皮質に保存させるのだと言います。

ですから、忘れたいと願う様な嫌な記憶は、物理的には次の日には忘れてしまう様になっているのですね。

ただし、次の日にまたその記憶を呼び起こす行動をしない事が大切です。せっかく忘れた記憶を再び呼び起こす事になってしまいますから。

1つの嫌な記憶があるのならば、それを払拭するような楽しい言葉を3つ以上思い浮かべてみましょう。
特に寝る前には、ウキウキするような楽しい言葉を考える様にするだけで、次の日には元気になって、モチベーションアップに繋がると思いますよ。

朝起きると、心も身体も生まれ変わるのですから。