心理カウンセラーの風湖です。

失敗を怖がる人はとても多いようですね。
特に日本人は、世界で一番失敗を嫌う民族なのだそうです。

これは、日本人が世界の中で最も正確性を重視する事から来ているのだそうです。
確かに日本の鉄道はほぼ時刻表通りに運行されていますし、災害が多い国でもありますから、その備えとして将来の安全性を考えて個人の貯蓄額が多い国民性である事もうなずけます。

しかし、その逆を言えば、何か問題が起きて判断を誤ってしまった場合、それが失敗だと感じて落ち込んだり後悔する事が怖くて、後から無理矢理自分を正当化する理由をこじつけてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ある方の悩みとして伺ったのは、
「仕事が長続きしません。転職してもまた直ぐに辞める事を考えてしまいます。決して仕事で注意をされたり失敗したりする訳では無いのですが。」
と、いうものです。

聞けば、友人とも深く付き合うわけではなく、いわゆる親友と呼べる関係の人もいないと言います。
そして、結婚も二回していて、今は独身でいらっしゃるようですが、まだまだこの先結婚はしたいのだと言うのです。

つまり、人生において、何もかも中途半端で終わってしまい、結果を出さずに辞めてしまうので、そこから長続き出来ないと悩んでいらっしゃるのですね。

そう言われる方は、おそらく仕事も友人関係も結婚に対しても決して不真面目なのではなく、凄く真面目に取り組んでいて、他人からある程度の評価をいただく事も多いのだと思います。

それならば何故、続かないのでしょうか?

その理由の一つとして、劣等感があります。
途中で投げ出すと、成功や失敗という結論が出ません。つまり、失敗が確定せずに済むのです。

それは、その方が強い劣等感がある人には魅力的な方法なのです。

そして、辞めてしまってから考えます。
「私は、最後まで続けたら出来たかもしれない。」

そしてまた、新しい何かを見つけてやり遂げずに途中で投げ出す癖を続けて行くのだと思います。

でもそれは、他人からある程度認められ、求められると、「自分はそんなに期待される程の人間では無い。」と、さらに自分の殻に逃げ込む事をして安心する、言わば自分への愛情表現なのではないのでしょうか。

「継続は力なり」という言葉があります。逆に言うならば、「力が無ければ継続出来ない。」とも言えるでしょう。
力とは、まずは自分に自信を付けて、勇気を持ってその強い劣等感から脱却することなのではないでしょうか。

失敗とは、トライ&エラーです。
エラーをしたという事は、トライをした証拠です。

エラーをしたならば、後悔をするのではなく、同じ事を2度としなければ良いだけなのです。

失敗を、特別な事ではなく、日常の事だと思う練習から始めましょう。
チャレンジをしたならば、失敗をする事など当たり前の事なのですから。

今日も、たくさん失敗をして、笑い飛ばして参りましょう。