心理カウンセラーの風湖です。

心理学を学んでいると、感情のコントロールが自分自身で出来るようになるという効果も現れる事があります。

最近話題になっている、怒りのコントロールなどもそのひとつです。
最近のTVの情報番組などを観ていると、他人に対する怒りが収まらず、トラブルを引き起こしたり、相手を傷つけてしまうという事件が後をたちません。

時代の変化に伴い、スマホの中には目を背けたくなるような映像なども毎日の様に発信され、心が痛みます。

一般的にもその怒りは、自分の配偶者や家族、子供などにも向けられ、裏サイトと呼ばれるアカウントなどを活用して社会に発信したりしていらっしゃる方や、実際に虐待やネグレクトといった行為に及ぶ例も未だ多いと聞きます。

では、そもそも怒りとはどのような理由で湧き上がるものなのでしょうか。

人間の信念や価値観は、人それぞれです。
ですが、その違いが認められない時に人は怒りを感じます。
「こうであろう。」
「こうしなければならない。」
「こうするのが当たり前。」

そして、その自分の価値観を正当化しようとすればするほど相手に対して攻撃してしまうのですね。

たとえ親子であろうとその怒りは同じです。
子供は、10歳になるまではあまり自我というものが発達していませんから、親の言う事が当たり前だとして受け取りますが、10歳を過ぎると自分の意思と言う物が現れ、自分と親との違いに悩み、苦しみ、やがて感情に表します。

反抗期という現象です。
しかし、この反抗期という時期は、なくてはならない物だと言われています。
何故なら、脳の発達が正常だからこそ起こる成長の証なのですから。

では何故、人は怒りの感情を相手に対してあらわにしてしまうのでしょうか。
大声を出したり、威圧的な態度で相手を罵倒したり、時には暴力を振るったり。

人の脳は、毎日、様々な感情を受けながら生きています。幸せホルモンであるセロトミンや、愛情ホルモンであるオキシトシンという物質は、朝、目覚めた時に朝日を浴びるだけでも活性化される嬉しい機能でもあります。
もちろん、それによって幸せだと感じたり、愛情も感じたりするので、いつも怒ってばかりではありません。

しかし、人間の脳は、ひとつの事が気になってしまうと、他の事に関心が向かない状態に陥りますから、その気になる事が怒りだとするならば、幸せも愛情も感じなくなってしまいます。

それどころか、睡眠や食事といった人間の行動や生活にまで影響を与える事もしばしばあります。

すると、人間の脳は、何とか幸せになりたい、喜びを感じて正常な生活に戻りたいと思うようになります。
しかし、怒りが治らないと幸せを感じる事が出来ないのです。

そうなると人の脳は、何とか幸せを感じたいと思うと、一時的な興奮ホルモンである、ドーパミンを発火してでも幸せを感じたいと思うのですね。

そして相手に怒りをぶつける。
すると、その相手は、ビクッとしたり、怖そうな表情をしますから、その顔を見て脳は興奮し、ドーパミンを発火させます。

つまり、これが幸せだと勘違いするのです。

ドーパミンは、6秒しか持たないとされていますから、その6秒の間に、さらに怒りを後押しする事があると更に怒りが収まらなくなってしまいます。
しかし、その6秒の間、少し他の事を考える事が出来たとしたら、スーッと怒りは収まって行きます。

それならば、自分が最近怒りっぽくなって来たなと思ったら、朝日を浴びるとか、気持ちの良いお風呂に入るとか、筋肉を少し動かすだけでも怒りは収まると言われていますから、ストレッチをしてみるとか積極的にやってみてください。

そして、自分の感情を自分でコントロール出来なくなって来たなと思ったら、チョコレートを食べる事も良いみたいですよ。

チョコレートのカカオは、人の脳を恋愛をしている時と同じ幸せ感を与える作用があるそうなので、少しつまむと頭の中は幸せだと感じます。
ですから、恋愛が上手くいって無くてイライラされている方にも心を落ち着かせる、良い効果が現れるそうなのです。

でも、食べ過ぎには注意ですね。(^^)

自分の感情を上手くコントロール出来る様になるには、練習も必要ですから、機会があれば、是非心理学を学びにいらっしゃって下さいね。

お待ちしております。

相手に怒りをぶつけて、良い結果になったという例は聞いた事がありませんから、少しずつ、気にしてみてくださいね。