心理カウンセラーの風湖です。
先週末に娘が成人式を迎えました。
大学生になってから京都で一人暮らしをしておりますので、すでに親の手は離れておりますが、まだまだ学生の身分ですから自立とまでは言えない立場なのでしょうね。
大人の仲間入りをしたとはいえ、自立に至らない、なんとなく中途半端なフワフワとした状態が、あと少しだけ続く訳です。
それでは、そもそも自立とは一体どの様なものなのでしょうか?
心理学では、自立の定義は3種類あると言われています。
まず、精神的自立。
自分の選択、決定、行動は自分の意思で出来ると言う事。
何かを購入する時とか結婚、引越しや就職、生き方に至るまで、自分の計画や信念に基づいて誰の意見でもない、自分独自の価値観で生きていく事が出来る様になる事です。
それから、肉体的自立。
自分の健康は、自分で管理出来ると言う事。
バランス良く食べたり、適度な運動、睡眠、より良い生活リズムの構築など、自分がいかに健康的に生きるか、自分の体調管理くらいは自分で出来ると言う事。
そして、経済的自立。
自分の生活に必要なお金は自分で働いて稼ぎ、やりくりが自分で出来るようになる事。
誰にも頼らずに収入と支出のバランスを保ち、将来的にも上手く経済の計画を立て、自分の力で生きていく事が出来るようになる事。
この3つの自立が出来て初めて人は
「自立した」
と、されるそうなのです。
しかし、これらは誰かがジャッジすると言うわけではなく、本人、あるいは身近な誰かの感じ方によるものなので、その基準は非常に曖昧なものなのでしょうね。
私が、いつもカウンセリングをさせていただきながら感じる最近見られる傾向としては、本来なら自立を促す役割であるはずの親が、子供を社会に手放す事が出来ていないという現実です。
子供が成人した後でも、子供を独立させまいと言い聞かす親や、たとえ子供が家を出て1人で生活を始めたとしても心配でいてもたってもいられなくなり、親という立場を理由に子供の住んでいるアパートに毎日のように出かけ、あれこれと世話をしてしまい、そのまま自立させなくしてしまう親も少なくはないのです。
これでは、子供が自立するどころか、8050問題と言われる共依存関係の始まりになってしまいますね。
成人した人間が働かずに引きこもり生活をするきっかけを親が作る場合もあり得ると思います。
そのような問題を抱えていらっしゃるクライアントさんにお話を伺った事があります。
引きこもり生活をしている35歳の息子さんの母親からの相談でした。
「先生、私はそんなに息子の世話をしているつもりはありません。一緒に住んでいるのですから食事の用意をするのは当たり前ですし、部屋の片付けをするのは汚い部屋が気になるからです。息子は働きたくないと言うのではなく、働く意思はあるのに働き口が見つかって無いだけなのです。それまでは仕方がないから経済的な援助をしているだけなのです。」
そして、別の日にその息子さんからお話を伺うと、
「引きこもり生活をする理由は特にありません。そもそも何故働かなくてはならないのかも分かりません。将来的には仕事をする意思はありますが、今は困っていないですから。なんとなく今を生きている感じです。」
つまり、お互いの利害関係が成立しておりますから、他人がどうこう言う問題では無いのです。
しかし、この母親が悩んでいらっしゃるのは、やはりこのままではいけないとどこかで気に病んでいらっしゃるからなのでしょうね。
本当の親孝行というのは、親の言いなりになる事でも、お金を出して親に物や旅行をプレゼントする事でもなく、親がいつか亡くなる時に、親の目線から自分の子供を見た時、その子が社会的に役に立っている、誰かに求められている姿を見て安心してこの世を去る事が出来るようにさせてあげられるという事なのではないかと思います。
それは、やはり自分の力で生きていくという事。
運命は自分で作り上げていくという事だと思います。
自立をするという事は、親から見ても、旅立つ子供から見ても勇気のいる事です。
世の中にはいろいろな苦しみもあるからです。
しかし、まずは旅立つ決意をする事です。
理由などありません。
成長するのに必要な事は、
失敗すること。
恥をかくこと。
切羽詰まること。
なのですから、それをしにまずは冒険に出かけましょう。
暖かい陽だまりの様な母親の腕の中から離れる時。
それが成人になるという本当の意味なのではないかと思います。
たとえ遠く離れても、親の心は優しく子供を包んでいますし、子供はその心から力をいただきながら強く生きていくのですから。
私も、子離れの時期が来ました。
スッキリと後腐れがない様に自立をさせようと思います。
先週末に娘が成人式を迎えました。
大学生になってから京都で一人暮らしをしておりますので、すでに親の手は離れておりますが、まだまだ学生の身分ですから自立とまでは言えない立場なのでしょうね。
大人の仲間入りをしたとはいえ、自立に至らない、なんとなく中途半端なフワフワとした状態が、あと少しだけ続く訳です。
それでは、そもそも自立とは一体どの様なものなのでしょうか?
心理学では、自立の定義は3種類あると言われています。
まず、精神的自立。
自分の選択、決定、行動は自分の意思で出来ると言う事。
何かを購入する時とか結婚、引越しや就職、生き方に至るまで、自分の計画や信念に基づいて誰の意見でもない、自分独自の価値観で生きていく事が出来る様になる事です。
それから、肉体的自立。
自分の健康は、自分で管理出来ると言う事。
バランス良く食べたり、適度な運動、睡眠、より良い生活リズムの構築など、自分がいかに健康的に生きるか、自分の体調管理くらいは自分で出来ると言う事。
そして、経済的自立。
自分の生活に必要なお金は自分で働いて稼ぎ、やりくりが自分で出来るようになる事。
誰にも頼らずに収入と支出のバランスを保ち、将来的にも上手く経済の計画を立て、自分の力で生きていく事が出来るようになる事。
この3つの自立が出来て初めて人は
「自立した」
と、されるそうなのです。
しかし、これらは誰かがジャッジすると言うわけではなく、本人、あるいは身近な誰かの感じ方によるものなので、その基準は非常に曖昧なものなのでしょうね。
私が、いつもカウンセリングをさせていただきながら感じる最近見られる傾向としては、本来なら自立を促す役割であるはずの親が、子供を社会に手放す事が出来ていないという現実です。
子供が成人した後でも、子供を独立させまいと言い聞かす親や、たとえ子供が家を出て1人で生活を始めたとしても心配でいてもたってもいられなくなり、親という立場を理由に子供の住んでいるアパートに毎日のように出かけ、あれこれと世話をしてしまい、そのまま自立させなくしてしまう親も少なくはないのです。
これでは、子供が自立するどころか、8050問題と言われる共依存関係の始まりになってしまいますね。
成人した人間が働かずに引きこもり生活をするきっかけを親が作る場合もあり得ると思います。
そのような問題を抱えていらっしゃるクライアントさんにお話を伺った事があります。
引きこもり生活をしている35歳の息子さんの母親からの相談でした。
「先生、私はそんなに息子の世話をしているつもりはありません。一緒に住んでいるのですから食事の用意をするのは当たり前ですし、部屋の片付けをするのは汚い部屋が気になるからです。息子は働きたくないと言うのではなく、働く意思はあるのに働き口が見つかって無いだけなのです。それまでは仕方がないから経済的な援助をしているだけなのです。」
そして、別の日にその息子さんからお話を伺うと、
「引きこもり生活をする理由は特にありません。そもそも何故働かなくてはならないのかも分かりません。将来的には仕事をする意思はありますが、今は困っていないですから。なんとなく今を生きている感じです。」
つまり、お互いの利害関係が成立しておりますから、他人がどうこう言う問題では無いのです。
しかし、この母親が悩んでいらっしゃるのは、やはりこのままではいけないとどこかで気に病んでいらっしゃるからなのでしょうね。
本当の親孝行というのは、親の言いなりになる事でも、お金を出して親に物や旅行をプレゼントする事でもなく、親がいつか亡くなる時に、親の目線から自分の子供を見た時、その子が社会的に役に立っている、誰かに求められている姿を見て安心してこの世を去る事が出来るようにさせてあげられるという事なのではないかと思います。
それは、やはり自分の力で生きていくという事。
運命は自分で作り上げていくという事だと思います。
自立をするという事は、親から見ても、旅立つ子供から見ても勇気のいる事です。
世の中にはいろいろな苦しみもあるからです。
しかし、まずは旅立つ決意をする事です。
理由などありません。
成長するのに必要な事は、
失敗すること。
恥をかくこと。
切羽詰まること。
なのですから、それをしにまずは冒険に出かけましょう。
暖かい陽だまりの様な母親の腕の中から離れる時。
それが成人になるという本当の意味なのではないかと思います。
たとえ遠く離れても、親の心は優しく子供を包んでいますし、子供はその心から力をいただきながら強く生きていくのですから。
私も、子離れの時期が来ました。
スッキリと後腐れがない様に自立をさせようと思います。