心理カウンセラーの風湖です。

仕事で悩み、私の元へカウンセリングに来られる方もたくさんいらっしゃいます。
特に20代の若い方が多いのですが、特に目立つ悩みというのは、仕事の内容が合わないとか、人間関係が構築する事が難しく、休みがちになってしまい辛いというものです。

私が教えている心理学の生徒さんの中にも、就職活動に失敗した、あるいは、就職出来たのですが人間関係に悩んだり、仕事の内容が自分に合わずに辞めてしまり、自分に自信がなくなって、引きこもってしまったり、転職を繰り返している方もいらっしゃいます。

その様な方は、今だからという訳ではなく、昔からずっといらっしゃったとは思いますが、昔とは少し違うなと思うのは、仕事に対する向き合い方なのかなと思います。

特に20代、30代の若い方にいろいろとお話を伺うと、まず言われるのは、
「特にやりたかった仕事という訳では無かったのですが、大学を卒業する際に就職活動をしていてもあまり上手くいかず、ただ一つの会社から内定をいただきましたので、なんとなく入社しました。」
と、言う事です。

そこまでは、昔も今もさほど変わらないのかなと思いますが、さらにお話を伺うと、
「親が正社員になれと言うので、正社員になりました。実は大学も親が行けと言うので2年浪人して入学しました。何をやりたかった訳ではありません。今でも、将来への目標はありません。」
と、言われ、なるほどなと思います。

私達40代から50代の世代は、就職活動の時代はバブル期と呼ばれて仕事は有り余る時代でしたが、幸せかと言われれば幸せだと感じる若者は少なかった様に思います。選択肢も限られていたし、将来はもっと良くなる、幸せになるはずだと信じていましたから、今現在は不満だらけだったのです。

しかし今の若者の世代は、物に溢れ情報に溢れ、欲しい物は何でもスマホの中にあり、外に出なくても買い物や娯楽は全て家の中で出来ます。
特に用事が無ければ、外出しなくてもスマホやゲームをしていれば満足しますし、友達との会話はオンラインゲームやSNSでいくらでも出来る時代。

正社員になる事が安心や安定かと聞かれたら、必ずしもそうとは言い切れません。
IT革命がどんどん進んでいますから、正社員で無くても資金が無くてもお金を稼ぐ方法は多様化していて、むしろそちらの世界に憧れを持っている若者が多いと感じます。

「先生、俺、仕事で何かをやりたいって言う目標は無いんだけど、いつかスゲエって言われたいんですよね。周りのみんなをあっと言わせたいんですよ。」

これは、私が教える心理学の勉強を熱心にしてくれている、ある20代の生徒さんのセリフです。

そんな現代の若者の親達は、やはり自分の子供には人生で失敗して欲しくありませんから、良い大学、良い会社への就職を希望してあれこれと意見を子供に言うのですが、実はそんな親達も、子供がどんな大学でどんな内容の勉強をし、就職したらどんな環境で生きていくのかという事まではあまり関心がありません。

時代が違うので、調べてもあまり理解出来ないからです。

それならば、子供の人生の選択は、子供自身に選ばせて、信じて待つ心を持ってあげて欲しいと思います。

「仕事」という文字は、「仕える事」と、書きますが、もうそんな時代ではないのではないでしょうか。
「楽しい事」「自分の事」と書いて「しごと」と読ませる世の中になると気持ちもパッと明るくなるような気がします。

お金の為に働くのだと言われれば、それはやはり間違いはありませんが、お金があれば幸せかと言われればまたそれも言い切れないものですから。

人生で何が幸せかと言えば、一概には言えませんが、私が思う幸せは、自分の将来のビジョンがちゃんと見えていて、尚且つ、それに少しずつでも近づいているという感覚を覚えて行く、そしてそれを応援してくださる方がいて、一緒になって喜んで下さる家族や友人に囲まれている姿なのではないかと思います。

皆さんも是非、夢を探して目標を作って仕事に結びつけて欲しいと思っています。

私の仕事は、そういうみなさんの支えになる事なのです。感謝です。