心理カウンセラーの風湖です。

あるセミナーを開催させていただいた時、参加していただいた男性からこんな質問を受けた事があります。

「先生は、悩みとかあるんですか?」

確かに、私の心理学セミナーでは幸せになるための思考法を話す機会が多いので、当の本人が悩んだりする事が無いのかは気になる所なのでしょう。

実は、私は悩みは無いんですね。(笑)

というより、悩むことを仕事のモチベーションにすり替えるようにしています。
悩みの原因だと思える出来事に遭遇した自分の経験を、次のステップアップ持って行こうって。

同じ思いを2度と感じなくする為に、他のやり方を試して見ようと思います。

私の担当する心理学の生徒さんの中に、宝くじで100万円当たった方がいらっしゃるのですが、その方に、
「良かったですね。幸せですね。」
と、問いかけると、
「まぁ、3億円では無かったですけどね。」
と、苦笑いされていました。

また他の生徒さんは、数年前に交通事故に遭われて半身不随になられた方がいらっしゃるので、その方に、
「それは大変なご経験でしたね。」
と、言うと、その方は、
「その時は絶望感でいっぱいでしたが、そんなことより、先生、もうすぐ孫が生まれるんですよ。」
と、太陽の様な笑顔で笑っていらっしゃいました。

あれ?
と、思いました。

宝くじが当たった方は少し不満げなのに対し、身体に不自由を強いられた方はとても幸せそうなのです。

どうやら幸せという物は、いただくものではなく、拾うものでもなく、天から降って来るものでも無い。
自分の中から滲み出すものなのでは無いのかなとその時に感じました。

宝くじも、交通事故も、言うなれば人生というドラマの中のひとつの経験です。
だからといって、軽視するわけではありませんが、
その経験から何を感じ、何を得て、これから何を考えて生きて行こうかとする姿勢こそが幸せへの第一歩なのではないのかなと思います。

人は、誰でも大きな事件や不幸に見舞われた時、一度や二度は鬱的な精神状態になるのだそうです。
絶望感に打ちひしがれ、訳もなく涙が出たり、生きて行く事さえも辛く感じる事があるそうです。

私だってありました。
一度や二度では無かった様な気がします。

人は、悩む時は大抵、先の事を考えて不安を感じて悩みます。
しかし、そんな時は是非、今ある物への感謝をして欲しいって思います。

実際、絶望感を感じた時に自分を支えてくれたのは、本当に心から私を応援してくれる人達の存在でした。
家がある。仕事がある。友達がいる。洋服や靴やスマホがある。電気や水道もある。何より家族やペットがいる。

そして、命がある。



その全てが貴方を支えて、守ってくれる存在だと感じた時こそ、幸せへのプロセスのはじまりだと信じましょう。

貴方は、素晴らしいのです。

でも、私も少しは悩んだりします。
そんな時は、トイレに入って、じっと考えて、すっきりしたら水に流して忘れます。

私もまだまだ未熟ですね。