第16話-2 猛暑のある日
たっぷりプールで遊び続けた剣進と薫・・・・
薫「へっくし・・・おい剣、そろそろ帰ろうぜ、少し寒くなってきた」
剣進「まったくだらしないな、オイラは全然平気だぞ」
薫「オレをお前みたいな年中真夏星人と一緒にすんな」
剣進「まあ、そろそろ夕方だし、プールも閉まっちゃうし、帰るか」
薫「よし、帰ろうぜ」
二人は、プールから出て更衣室へと向かった。プールにはもうほとんど人が残って
いなかった。
剣進「おい薫、ちゃんと目を洗えよ」
薫「うるせーなぁ、先生みたいなこと言うなよ」
剣進「ダメだ、父ちゃんもトムも、プールから出たらちゃんと目を洗わないとダメって
言ってたぞ」
薫「ハイハイ分かりました」
剣進「ハイは一度でいいぞ」
薫「こいつ・・・・」
着替えるとき、二人は先程一物の大きさで言い争ったことをすっかり忘れて普通に
着替えたのだった。帰り道でいつも寄る駄菓子屋で、二人とも好きなアイスキャンデー
を買った。
剣進「やっぱり夏はアイスとプールだな」
薫「だな」
二人とも買ったアイスをゆっくり味わいながら少し遠い道のりを歩いていた。
ふと薫が立ち止まった。
剣進「どうした薫?」
薫「いや、ちょっとションベンしたくなっちゃって・・・」
剣進「プールで冷えたんだな」
薫「ちょっと待っててくれ」
薫は少し脇にそれて、草むらになっているところへ歩き出した。
剣進「あ、オイラも」
剣進も一緒に立ちションすることにした。
薫「この辺なら誰にも見られないな・・・と」
剣進「そう・・・・ん・・・」
薫「さてと・・・・」
薫がズボンのボタンを外そうとしたときだった。
剣進「おい薫、蛇がいたぞ、ほら」
剣進はそう言うと、薫に拾った物を投げた。
薫「へ、蛇!」
薫は驚いて尻もちをつき、尻もちをついた薫の上に剣進が投げた物が
のっかってしまった。
薫「へ、蛇蛇・・・おい剣、は、早くとってくれよ」
剣進「ハハハハ、おい薫、良く見・・・・・」
ジョジョジョジョ

剣進「あ・・・薫?・・・お前」
薫「早くとって・・」
剣進「ゴメン薫、それ蛇じゃなくて蛇に似てるロープか何かだよ」
薫「・・・へっ・・・蛇じゃないのか?」
薫は恐る恐る自分の上にのっている物を確認した。確かにそれは蛇ではなく、ロープの
様であった。しかし、パット見は蛇そっくりであった。
剣進「まさか驚いて漏らしちゃうとは思わなかった」
薫「え・・・うわっ・・・・オレ・・・」
剣進「ゴメンな」
薫「どうしてくれるんだよ、オレお漏らししちゃったじゃんかよ」
剣進「だからゴメンって」
薫「絶対ゆるさねーからな」
剣進「分かったよ、今度お前の欲しがってたジャ〇アンツのプレミアム選手カードあげる
から」
薫「え、本当か?なら許す」
剣進「やれやれ、ちょっとやりすぎたかな」
実は薫は大の蛇嫌いということだったのでした。
おしまい