第16話 猛暑のある日
夏休みのある日、剣進と薫は毎年夏休みに行く市民プールに今年も向かって
いた。
剣進「それにしても今日も暑いよな」
薫「まったくだぜ・・・でもお前いつも涼しそうな格好してるから、オレよりは涼しい
んじゃねーの?」
剣進「暑いものは暑いんだ、せめてトムがいてくれたら、暑さも忘れられるかもだけ
ど、一緒にいるのが暑苦しい薫じゃな~」
薫「悪かったなオレで、それにオレよりお前の方が暑苦しいぞ、汗いっぱいかいてる
し」
剣進「フフン、オイラは健康的だからな、えっと・・・・しんたいちんしゃが良いのだ」
薫「しんたい・・・・ああ、新陳代謝か」
剣進「そ、そう・・・・チ〇チン代謝」
薫「・・・・・・」
猛暑の中二人は市民プールを目指して歩き続けている。ただでさえ気温36度という
状況に加えて太陽の熱で熱くなった路面のアスファルトからの照り返しもあり、二人
は既に汗だくになっていた。持参したペットボトルの水も、残りわずかといったところ
である。
薫「毎年思うんだけど市民プール遠いよな」
剣進「今年は特に時間が掛かってるけどな」
薫「悪かったな、仕方ないだろ、オレの自転車パンクしてるんだから」
剣進「だいたい何で修理してなかったんだよ」
薫「仕方ねーだろ、昨日の夕方にパンクして直せなかったんだよ」
剣進「こんなときにトムがいてくれたら・・・・」
薫「またそれかよ、トムがいてもオレの自転車のパンクは関係ねーだろ」
剣進「トムがいてくれたら、こんなときでも癒してもらえるに・・・・よりによって暑苦しい・・」
薫「またそれかよ!」
ちなみにいつものメンバーの永輝・トム・リッキーは都合が悪くて来られなかった。その為
今回は剣進と薫というデコボココンビである。そんなこんなで歩くこと約1時間・・・・
薫「ふぅ~・・・やっとプールが見えてきたな」
剣進「早く冷たい水の中に飛び込みたい」
薫「まったくだぜ」
ようやく二人は目的地である市営プールに到着した。受付で小学生用の料金150円
を払って更衣室に入った。
剣進「ハァ~、汗いっぱいかいちった」
そうい言いながら、剣進はタンクトップを脱いで床に置いて、汗だくになった上半身をさら
け出した。間を空けずにに半ズボンのボタンを外してチャックを下して脱いだ。
薫「はえーなお前」
剣進「そりゃあ早くプールに入りたいからな」
剣進は両手を腰に当てて答えた。
薫「なに白ブリーフ一枚で格好つけてんだよ」
薫もTシャツとハーフパンツを脱いでパンツ一枚になった
剣進「えっと、水着水着と・・・あ!」
薫「どうした?」
剣進「着替え用のタオル忘れた」
薫「仕方ねーな、オレが着替え終わったら・・・」
剣進「ま、いっか」
剣進はためらいなくブリーフを
脱いで素っ裸になった。
薫「わっ!マジかよ」
剣進「別にいいじゃん、ほんの一瞬だし」
薫「あ、そう」
薫はさり気なくその様子を、というか、剣進の股間を見ていた。
薫(オレの方が、大きいかな)
そんなことを感じながら、少しだけ優越感に浸っていた。ボクサーパンツを脱いで
水着を掴んだ時だった。
剣進「あ、お前何でタオルなんか巻いてるんだよ」
薫は学校など、プールの授業で着替える時には必須の着替え用タオルを腰に巻いていた。
薫「な、なんでってそりゃ、恥ずかしいだろ、他に人もいるし」
剣進「なんだよ、オイラは使わずに着替えたのに」
薫「使わずにって、お前が忘れたからだろ、それにオレが貸してやるって言ったのに」
剣進「そうだっけ、でもオイラは隠さず着替えたんだから、お前も裸で着替えろよ」
そう言うが早いか剣進は薫の腰に巻いているタオルを奪い取った。
薫「わっ!おい!」
剣進の目の前には全裸の薫が焦った表情で立っていた。
薫「おい、返せよ」
股間を隠すことも忘れてタオルを取り返そうと慌てていた。
剣進「薫、オイラの方がチ〇チン大きいぞ」
薫「な、そんなわけねーよ、お前のも出してみろよ」
剣進「ほら見ろ、オイラの方が大きいだろ」
剣進はスクール水着を半分くらい下ろして自分のオチ〇チンを出して見せた。
薫「嘘付くんじゃねーよ、オレの方が大きいだろ」
剣進「何言ってんだ、オイラだよ」
他にも人がいる更衣室で、二人は自分の方が大きいと暫くの間主張し合っていたが、
早くプールに入りたかったことを思い出し、ひとまず休戦となったのだった。