冒頭挨拶
「よう、みんな大好き薫くんだ」
「今回のお話は、ちょっと不気味な話だ」
「今思い出しても寒気がするような出来事だった」
「まぁ、一番寒気がしたのは剣の発言だったけどな」
「とにかくあんな思いは二度としたくないもんだ」
「それでは本編スタート」
本編
平和ないつもの朝、この日もそんな変わらない一日になると思って
いた一人の男の子、水沢薫・・・彼がいつもと違うということに気が付
いたのは、一時間目終了のチャイムが鳴った時だった。
キーンコーンカーンコーン
「それじゃあ一時間目の国語はこれまで」
「さてと、終わった終わった」
「次は理科の時間だ、教科書を出して」
「先生今一時間目が終わったばっかりじゃん、五分休みだよ」
「何を言ってるんだ水沢」
先生がポカンとした顔で薫を見ている。
「何って、一時間目が終わったんだから五分休みじゃん、そうだろ皆」
クラスメイトも皆ポカンとしながら薫を見ていた。
「お前何言ってんだよ、一時間目が終わったらすぐに二時間目だろ」
「はぁ、剣、お前まで何言ってんだよ」
「水沢、まだ寝ぼけてるんじゃないのか、よーし、理科の授業始めるぞ」
「ええっ!」
こうして一時間目の終了のチャイムが鳴った直後に、休み時間を挟まず
に二時間目の理科の授業が始まった。
(どうなってんだよ、なんで五分休みが無いんだよ・・・)
薫の頭の中はパニックになっていた、昨日までは普通に一時間目の終了
の後は五分間の休み時間があった。しかし、今日は無い・・・一体どういうこと
なのか・・・
(まさか・・・!)
「なぁ剣」
薫が小声で剣進を呼んだ。
「なんだよ薫」
「一応訊くけど、昼休みはあるんだよな?」
「お前何言ってんだよ、当たり前だろ」
「そ、そうか」
薫は少しホッとした。
「そんな馬鹿なこと言ってないで、ちゃんと先生の話聞けよ」
「げっ、お前ちゃんと授業聞いてるのか?」
「当たり前だろ、学校は勉強するところだぞ」
剣進の発言に、薫は目を丸くした。普段の剣進からは考えられない
セリフだったからだ。
(おかしい、あいつの口から出る言葉じゃない・・・大体いつも授業なんか聞いて
ないじゃんか、落書きしてたり寝てたり消しゴムのカスで練り消し作ったり・・)
「これは夢だな・・・」
いまの状況が夢であると判断した薫は特にこの不思議な出来事を気にしなくなった。
やがて三時間目が終わり、当然のことの様に続けて四時間目が始まった。
(それにしても、夢とは言えぶっ続けで授業ってキツイな・・・トイレにも行きたいし・・)
薫は重大なことに気づいた。
(あれ、この流れだとトイレに行けるのは一日一度、昼休みだけじゃないか・・・)
薫はこの事実に青ざめた。
(学校でトイレに行けるのが六時間の授業で一回・・・無理だ、だってオレが学校で
トイレに行くのは3時間目の終わりと五時間目の終わり・・・・)
行けないと分かると、尿意は強く感じるものである。
(どうしよう・・・最悪先生に言ってトイレに行くしかないのか・・・)
四時間目が半分ほど終わったところで、薫の尿意はかなり強くなっていた。
(やばいなぁ・・トイレ行きたい・・・)
薫は右手でシャーペンを、左手はしっかりと股間を握って我慢していた。
いつの間にか、脚を忙しなく動かしたりしながら尿意に耐えていた。
(まだあと20分以上もある・・・無理だ、我慢できない)
薫は仕方なく先生にトイレに行かせてもらえる様に頼もうと決意した。
「先生」
「どうした水沢」
「ちょっとトイレ行ってきていい?」
「なんだ水沢トイレか」
「うん」
「ハハハ、ダメに決まってるだろ、早く座りなさい」
「ええっ!」
なんと先生からは予想を覆す答えが返ってきたのである。
今回も全開に引き続きリクエスト対象のお話です。タイトルから想像
は比較的しやすいかと・・・(笑)
それと、SYOTTAは今みんゴル5のオンラインにはまっているので、
もしみんゴル好きな方がいれば、コメントによろ(^O^)