第2話 迫られる選択 | SYOTTAのブログⅢ

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主にショタっ子の尿系のお話をメインとしたショタっ子のお話や絵などです。



 誰も他の生徒が通学路にいない時間・・・裁は通学路を歩いていた。本来


なら裁も、もっと早い時間に下校をするのだが、今日は学級委員長として


の仕事があり、帰りがいつもより遅くなってしまっていた。


「やっぱり次の学級会で話し合いをする方がいいかな・・・・」


 裁は一人でブツブツと独り言を言いながら次の学級会でのことを考えて


いた。真面目で責任感が強い裁は、学校が終わった後も色々と考えている


ことがあった。考え事を続けていると体のある変化に気付いた。


「寒い・・トイレに行きたくなってきたな」


 この日はいつもよりも寒く、短い半ズボンの制服である裁は脚のほとんどを


露出している。冷たい風や空気が容赦なく襲う。


「家までは、あと十五分くらいか・・・」


 裁は家までの残りの時間を考え、家までオシッコを我慢できると考えた。


家まであと五分くらいで到着する目印の駅が見えてきた。


「間もなく一番線に、電車が到着します」


 駅から電車の到着が間近であるアナウンスが流れる。


「いけない、電車に乗り遅れる」


 裁は左腕に付けている腕時計で時間を確認すると、駅の中へと走って行った。


自動改札を通り抜け、電車が到着する一番ホームを目指す。駅の階段を紺色の


制服半ズボンを履いた少年が元気に走っていく。ホームに着いたときに丁度電車


が入ってきた。


「ふぅ、間に合った」

 

 裁は電車に乗って開いていた席に腰を下ろした。しかし、裁はいつもとは違った


違和感を感じていた。


「・・・・あ・・」


 裁はすぐに違和感の正体に気付いた。


(そうだ、今日は習い事は休みだったんだ)


 裁は、今日自分が習い事がないのに間違えて電車に乗ってしまったことに気付いた。


「・・僕としたことが・・・」


 裁としては、こういうミスは珍しいのである。完璧主義でプライドも高く、自分にも人にも


厳しい性格な彼。普段ならまずこんなミスはしないのだが、今日は帰り道に学級会のこと


を考えていた為ついつい忘れてしまっていた。


 そして裁は、もう一つ大事なことに気付いた。そう、トイレに行きたかったことである。


(トイレに行きたいけど・・・これは急行電車・・・あと十五分くらいは次の駅につかない)


 座っている状態だと尿意を我慢するのはきついので、裁は立ちあがり、電車のドアの


ところに手すりを持って立った。ここなら駅に着いたらすぐに走ってトイレに行ける。


 しかし、そんな裁の考えをあざ笑うかのような出来事が起こる。電車が次の駅までま


だ随分距離があるのに減速を始めた。


「あれ、どうしたんだ?」





 すると、すぐに車内アナウンスが流れ、線路内に置き石があった可能性があるとの為に


電車を緊急停止させたとのこと。


「まったく、くだらないことをする輩がいるものだ、非常に迷惑だ」


 裁はこういったくだらないことをする輩が大嫌いであった。しかも、今回は早くトイレに


行きたい状況でのことなので尚更だった。ほどなくして電車は動き出した。どうやら大丈


夫だった様だ。


「次の駅まであと十五分くらいかな・・」


 裁は、早く次の駅に着いてくれることを願いながら、必死にオシッコを我慢していた。


しかし、周囲からはそれを察知することは出来ないだろう。なぜなら裁は、オシッコが


したからといって股間をギュッと握ったりソワソワと足踏みしたりということを嫌う。理


由は、下品だしみっともないと思っているからだ。だから歯を食いしばりながら、必死で


尿意を我慢した。





 そして、ようやく電車が駅へと到着した。本来の予定時刻より五分ほど遅れて。しか


し、この五分は裁にとってかなり深刻な五分間であった。電車のドアが開くと裁は、周り


の人にぶつからない様に気を付けながら、急いで駅内にあるトイレへと走って行った。


 果たして裁は間に合うのか・・・・



 押し寄せる 尿意を堪えながら、裁は必死で駅内にあるトイレを目指す。


我慢を続けたことから額にはうっすらと汗をにじませていた。


(トイレ、トイレ・・・あと少し・・・)


 周りの人にぶつからない様に注意しながらトイレを目指す。目的の場所まで


あと十メートル・・・五メートル・・・・


(トイレトイレ・・・なんとか間にあ・・・・)


「あっ!」





 思わず声を上げた裁の視線の先には清掃中の看板が出ていた。


「そんな、こんなときに」


 たとえ清掃中であっても頼んで使わせてもらうという選択肢もあるが、そこは性格


が非常にまじめでなおかつ堅物の裁である。彼にそんな選択肢などなかった。


自分の都合で相手が仕事をしているのを妨害するようなことは決してすることは


ない。こういうところは、裁の良いところであり融通がきかない悪いところでもある。


ちなみに女子トイレの方は、まだ清掃前であったが当然入るはずはなかった。


 裁は、押し寄せる尿意に表情を崩して目をギュッと閉じた。





(どこか他の場所を探そう)


 駅から飛び出した裁は、闇雲にトイレがありそうな場所を探して走り出した。


この時の裁は、限界に近い尿意でいつもの冷静さをかなり失っていた。裁は普段


から何事も余裕をもって行動するタイプである。幼いことから今回の様に必死にトイレ



を我慢することなど一度もなかった。ちゃんと前もってトイレに行く習慣をつけていたか



らである。言うなれば、今回のことは裁にとって初めての経験であり想定外のことだ


った。


「トイレ・・・どこかにトイレは・・・・」


 既に裁のダムは貯水量が満水に近い状態となっている。普段の冷静なときの裁な


らば、駅などにある周辺の地図がのっているボードを探したり、スーパーマーッケットや


デパートのトイレを探すということを考えていただろう。しかし、今の冷静さをかなり失って


しまっている裁は、そこまで頭が回らなかった。時限付の膀胱に意識を完全に奪われて


しまっている。裁がこれまでの人生で最後にお漏らしをしてしまったのは、まだ彼がはっき


りと自我を覚える前のときである。幼稚園時代もこれまでの小学校生活の中でも一度も


なかった。そんな彼が、今お漏らしの危機に陥っている。学級委員長で成績優秀・スポーツ


万能・正義感・責任感は人一倍強い・・・そしてプライドも・・・そんな彼が、まさか町中でお


らしなんて許されるはずがなかった。 果たして裁は、無事にトイレに間に合うか・・・



 額には、先ほどよりも汗の量が増えている。しかし、そんな汗の量よりも、裁のダムに次


々に流れ込んでくるオシッコの方が、早くて量も多いようだ。


「トイレ、トイレ・・困った、初めての場所で地理が全然分からない」


 股間に手を持っていきたいのを恥ずかしがって堪えていたが、いつの間にか


裁の左手は、股間を掴んでダムの決壊を必死になって抑えていた。もはやダムが決壊し、


大量の放水を開始するのにあと僅かである。息をきらせながら走っていた裁の足が、スピー


ドを落として止まる・・・・ 彼の視線の先には小さな草むらが映った。





「あそこで・・・いや、そんなのダメだ」


 彼は少し冷静さを取り戻した。それでも左手は無意識に股間を握り続けている


ままだったが・・・


「う・・・」


 そのとき、彼のダムに異変が起こった。勢いよくオシッコが流れこんでくる感じが


裁の全身に伝わった。もはやその水流を抑え込めるだけの力はない。一瞬でも放尿


を意識した彼の気の迷いを、我慢を続けていた膀胱は見逃してはくれなかった。




 一瞬でも緩んだ隙をついて、彼のダムは、もうその水門を強制的に開放させられよう


としている。


(もう我慢できない・・・)


 そう判断した裁は、急いで草むらへと走り出した。


(き、緊急事態だし、仕方ない、こ、ここなら別に誰にも迷惑にはならないし・・・)


 裁の、自分への精一杯の言い訳だった。僅かに残っていた冷静な裁の頭脳は、


この緊急事態でも、そんなことを考えていたのだった。更に彼は出来るかぎり歩道


から遠くへと草むらを走る。そして、かなり歩道から距離をとり、彼が用を足している


というのが分からないであろう場所まで走った。緊急事態でもその余裕はギリギリ


あったようだ。





 「も、漏れる・・・・」


 普段の裁なら決して発することのない恥ずかしい言葉も、無意識に口から出る。


 そして裁が、制服の短い半ズボンのチャックに手をかけようとした時だった。


「おい」


 誰かが裁に声をかけた。


「えっ!」


 驚いて声が裏返ってしまった裁、青ざめた表情で振り返った視線の先には・・・