エクストラストーリー2 オイラの一期一会 その2 | SYOTTAのブログⅢ

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主にショタっ子の尿系のお話をメインとしたショタっ子のお話や絵などです。

 太一は剣進を山の方へと連れて行った。剣進は、太一に何か不思議な魅力を感


じていた。ほんの10分ほど歩いた時には、周りは沢山の木々に覆われていた。


「どうだ、都会にはこんな場所ないだろ?」


「そんなことないよ、オイラが住んでる所にだって、こんな山はあるぞ」


「そっか、でもこんなのはいないんじゃないのか?」


 そう言って太一は周りの木々を片っ端からゆすり始めた。3本目のクヌギの木を


ゆすると、上から何かが落ちてきた、カブトムシだった。


「うわ~、すげ~」


太一「どうやらカブトムシはいないみたいだな」


「うん、オイラカブトムシなんてデパートでしか見たことないよ!」


剣進は少し興奮気味に答えた。


「じゃあ、剣進が帰る日の朝にカブトムシ届けてやるよ」


「ほんと?じゃあ、オイラの友達の分も貰えるかな?」


「ああ、いいぜ、何人だ?」


「えっと、4人」


「分かった、じゃあ行こうか」


 二人は再び歩き始めた。剣進はいつの間にかわくわくしながら太一について行っていた。


それから30分近く歩き続けた。


「太一ー、まだー?」


「おう、もう少しだがんばれ」


 いつも元気な剣進でも、さすがにバテてきていた。


「着いたぜ」


 剣進の目の前には、上には広い青空、下の方には村が見渡せた。そしてそのすぐ


近くにはとても大きな木があった。その木は剣進がこれまで見たことのあるどの木よ


りも大きかった。


大木

「どうだ、すごいだろ?」


「うん・・・・・・・すごい」


 剣進は目の前に広がる景色と、その大きな存在感の木に感動していた。


「オレがここに連れてくる奴は、お前が多分最後だよ」


剣進「どういうことだ?」


「もう少ししたらここには来られなくなる・・・」


「え?」


「実は、ここにダムを造る計画があるんだ」


「ダム!」


「ああ、オレの村はもう人があまり住んでいないし、ここにダムが出来れば多くの人が


 喜ぶんだと・・・・村の奴らも仕方ないって思ってるみたいだし・・・・」


「ここがなくなっちゃうのか・・・・・」


「まあ、建設予定ではこの場所は大丈夫らしいけど、村からこの場所に続く道は、多分ダム


 の底だろうな・・・・」


「そうなんだ・・・」


 剣進と太一は少しの間、目の前に広がる大空と、眼下に見渡せる村を眺めていた。


「悪りー、こんな話しちまって、せっかくここに来てくれたんだ、もっと楽しんでもらわ


 ないとな、魚釣りにでも行くか」


剣進「うん」


太一「ここからすぐ近くによく釣れる川があるんだぜ」


2人は魚釣りをする為に、川に向かって歩き出した。その場所は自然番組に出てくる様な


綺麗な川だった。澄んだ水から泳いでいる魚を見ることが出来た。夕方まで2人は魚釣りを


した。