GW前半。銀座で人気の和食店を訪れました。
徳うち山
歌舞伎座の裏手路地。
小さく店名が書かれた看板。木戸には藍色の布暖簾。
ビルの一角にひっそりとたたずむ。
引き戸を開くと スーツ姿の店員がすぐに顔を出す。
1週間前の電話で あっさり取れたランチ予約。
玄関すぐ横の個室に案内されました。
頼んでおいたのは5000円のコース
「銀座うち山からの暖簾分け」「鯛茶漬けが有名」が事前情報。
個室以外ではカウンター テーブル2席のこじんまりとした造り。
12時には すでに満杯。客層は30代中心。和食としては比較的若め。
こまめに接客をするのは 入社数年という雰囲気のスーツ姿の男性。
冷房が寒めと話すと すぐにブランケットを用意。
個室にはカメラがついてるのでしょうか。
食べ終わったら すぐに片付け。新たな料理。お茶の追加。
締め切ってるはずなのに まるで観察してるようなテンポのよさです。
◆先付け
ホワイトアスパラ 生湯葉に崩した帆立が載る。
生姜のさわやかさと所々での酸っぱさ。まぁ 出だしとしてはまずまず。
◆焼きゴマ豆腐
「当店の名物です」という案内で出てきた一皿。
表面のカリカリ 内側は滑らかで とろりとした食感。
自家製のゴマダレの甘みが際立つ。
先付けから料理の印象が一変。一気にエンジンがかかったような内容。
家での作り方も丁寧に教えてもらう。でもこのゴマダレは真似できません。
◆お椀
さくらえびのしんじょ 新タマネギ 上に散るのは 柚子の花。
出汁の上品さ。形を残したさくらえびも加えた食感の楽しさ。
口に含むと パッと香りが広がる柚子の花。
何よりも 新タマネギの甘さを充分に引き出す 素材の取り合わせの妙。
うなります。ある意味 焼きゴマ豆腐よりすごさを感じさせる逸品。
◆刺身(写真失念)
さわらのたたき。おかひじきが合わさる。
香ばしくて やわらかな さわらを 醤油と柚子胡椒でいただく。
味ももちろんだが さわらの枚数の多さにも感激。
このあたりから 完全に圧等されだします。
◆焼物
太刀魚の上に 生うに 山菜のきんぴら
パリッと焼けた皮にふっくら淡白な身。生うにの鮮度の高さが光る。
そろそろ 皿の多さに満腹感が忍び寄る。
◆煮物(これも写真失念)
和牛ローストビーフを しいたけ たけのこ で薄味で煮込む。
一つ一つの繊維がほろほろと崩れるローストビーフ。
ぷっくりとした身が魅力的な しいたけ 柔らかな たけのこ。
素材の味が溶け込み やさしく仕上がったスープ。完璧です。
◆鯛茶漬け
ゴマダレに浸かった 厚さ充分の鯛の刺身。まず ご飯とそのままいただく。
つややかなご飯と ふっくらとした鯛の刺身 そしてゴマダレのコンビネーション。
美味しいですね。口直しにした漬物も完璧な仕上がり。
続いて土瓶に入った熱々の湯を注ぐ。
鯛の身は白くほろほろとなり ゴマダレはご飯に染みこんでいく。
ズッズッとすすりこむと ゴマの香りが広がり サッパリとした仕上がり。
もう満腹だと思ってたが 全然大丈夫。やっぱり茶漬けは 〆にふさわしい。
◆デザート
黒蜜プリン 抹茶アイス オレンジのデザート3種。
オレンジへの包丁の入れ方が丁寧。プリンの甘みはほんのり上品。
しかし ここまでくると不安がよぎる。
本当に5000円?一ランク上の8000円コースを頼んでいたのでしょうか?
もしそうだったとしても この内容なら納得できます。
最後に会計をお願いする。席に持ってきた請求に驚き。
サービス料なし 消費税込みの 5000円!やっぱりそうなのですね。すごすぎ!
見送りも 店を出て角に消えるまで。
丁寧すぎます。美味し過ぎます。コスパ高すぎます。
これからも何度も通うことになりそうです。