『永遠の0』良作品!!ただ抜け落ちてることも・・・ | 湘南ダック ~神奈川・東京 ランチグルメ~

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ひさしぶりの映画館での視聴。
それほど この作品には期待してました。

永遠の0



主人公の岡田準一。
証言者となる橋爪功 平幹二郎 山本学 田中眠ら 演技陣の素晴らしさ。
SFXによる戦闘シーンの再現。良いところは多かったのですが 
原作を読み込んだものとしては 消化不良。

それは原作と比較して大切な2点が抜けてること。
まず1点目はアメリカ側からの視点。
特攻が最初はともかく 途中からはアメリカ側の防御により無意味であったこと。
その中で 主人公 宮部のゼロ戦が防衛線を突き抜け 
空母に向かってきたことへの脅威。
「悪魔のゼロ」
そして爆弾不発で亡くなった宮部へのアメリカ側のリスペクト。

2点目は 軍上層部や追随したマスコミへの糾弾が抜け落ちてること。
特攻が自発的なものでなく 死に行った英霊たちの葛藤。
それに対し 戦後 自らの責任を問うこともなく 場合によっては
自己の立場を正当化し生きながらえた作戦計画者 遂行者たちがいたこと。
山本学が演じた武田は そのことにこだわっていたはずなのに・・・

この2点の対比から 宮部の生き様が浮き上がってくる仕掛けだったのが
すっぽり抜け落ちてるのです。
たしかに原作でも 家族愛を前面に出してる。でも それだけじゃないのに。
良い作品だけに この2点の消化不良が気になりました。

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