高校野球の指導者が発言した言葉に非難が集中している。
自分も この発言は 認識不足としか思えません。
熱中症の発生要因は 温度と湿度。
人間は温度が体温を超えると 空気中に熱放出が出なくなり
発汗だけが唯一の体温を下げる手段。
しかし湿度が上がると 汗が蒸発もしなくなるため 熱放出が不可能となり
体内温度が急速に上昇していく機能障害を引き起こす。
これが熱中症発生のメカニズム。
さて昔と今との環境変化を比べてみましょう。
東京 7月
平均気温 最高平均 最低平均 平均風速 日射時間
1970年 25.4度 29.1度 22.4度 3.7m 137時間
2010年 28.0度 31.6度 25.0度 3.3m 183時間
2013年 28.1度 32.2度 25.2度 3.4m 92時間
(2013年度は14日まで)
ちなみに 2010年は暑い夏といわれた年。1970年も暑い夏といわれた年。
本年は 1970年と比べると 平均気温で2.5度 最高平均で3.1度の差。
そして一番の違いが 最低平均。
1980年代から上昇が始まり 最近3年間は高止まり状況。
湿度については 表示してませんが 大きな差はありませんでした。
気温35℃で湿度50%から気温26℃で湿度85%の範囲で急速に搬送数が増加します。
つまり デッドラインである35度以上の日が急激に増えてる事実と
夜になっても温度が下がらないことが判明します。
付け加えるのならば 気象庁発表の気温は 土の上での観測なので
ヒートアイランド化が進んだ現代では3~5度の差があると考えられ
33~35度が体温値を超えるラインと思われます。
このような環境変化の中で 冷房は体調維持のため すすめられるものであり
今の若者は・・・と口にするのは 見当違いと考えられます。
だって 緊急搬送の数は60代以上に集中してるのですから・・・
