歴史は好きだ。
だから石田三成の忍城攻めについては
少しは知識がある。
北条方の支城を水攻めとしたが
ついには落城させられなかった有名な話。
三成の戦下手 甲斐姫の伝説など サイドストーリーも豊か。
それを のぼうと呼ばれた成田長親の策略として描いた作品。
原作を マンガで読んだときは それなりにおもしろかったのだが・・・
CGでの壮大なスケール。野村萬斎の渾身の田楽踊り。
金かけてますねぇ。
ただ 演出がいまひとつ。全てに軽いのです。
首が飛んだりして一見残虐だが コミカルな戦闘シーン。
でくのぼう振りだけが強調され なぜ皆に担がれたか わからない長親の態度。
特に致命傷は どうして 領民から慕われたのかが あまり伝わってこない。
このあたりをしっかり描かないと
「のぼう」の策略=自分が撃たれることにより 城外の百姓を決起させる
の意味が成り立たない。
さらに緒戦だけで なぜ三成が時間のかかる水攻めを始めたかもよくわからない。
史実では 何度も戦闘が行われ かつ甲斐姫の活躍もあったはず。
これでは 小田原城が先に落ちたため 助かっただけに見え
ラスト近くで 強気にしている忍城の面々の態度が解せない。
一方 演技陣。予想以上に良かったのが 三成役の上地雄輔。
そして大谷吉継役の山田孝之。演技幅の広さに脱帽。
いろいろ批判もしてますが おもしろい作品ではあります。
おすすめ度 ★★★☆☆ 3.5
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